蓄電池の積載効率を2倍に

 VPP運用に関しては、関西電力と日産自動車と共同した実証プロジェクトに参加しており、EVの充電器と蓄電池システムを遠隔から制御した。通信規格であるOpen ADRに対応しており、外部のサーバーから充放電などを制御できる。

 実証プロジェクトでは、VPP指令に対応じて、系統電力の不足時に放電するなど、需給バランスを改善する方向に充放電する。例えば、昼休み中(低負荷・太陽光余剰)に充電して需要を増やし、夕方(高負荷・太陽光減少)に放電することで系統負荷を緩和するなどの制御を確認した(図5)。

図5●VPPサービスを意識した蓄電池制御の例
図5●VPPサービスを意識した蓄電池制御の例
(出所:日本ベネックス)
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 日本ベネックスは、精密板金加工技術を基盤に産業・電気機器製造事業を手掛け、2012年に太陽光発電事業に参入した。今回のリユース蓄電池システムでは、同社の高密度積載設計技術によって、甑島サイトのシステムに比べてコンテナへの積載効率を2倍に高めた(図6)。

図6●コンテナへの蓄電池の積載効率を2倍に高めた
図6●コンテナへの蓄電池の積載効率を2倍に高めた
(出所:日経BP)
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 日本べネックスと住友商事、日産自動車は、今回のシステムを、「みらいの工場」モデルと名付け、再生可能エネルギーの導入拡大やEV蓄電池のリユースモデル、エネルギー需給の最適化などの利点を検証し、環境エネルギー事業のショーケースにしていく。

 蓄電池価格の低下に伴い、工場内に蓄電池システムを設置して需要のピーカット効果で経済メリットを出すケースが徐々に増えている。固定価格買取制度の売電単価が下がり自家消費型が増えていることもあり、今後、余剰太陽光の充電という機能も加わることで、さらに導入が増える可能性が高い(関連記事) 。