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図:「実演教示機能」の例。研磨の教示
図:「実演教示機能」の例。研磨の教示
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 安川電機は、人が手本を示すことでロボットに動きを伝える機能「実演教示機能」を開発した(図、ニュースリリース)。同機能を使うことで教示に関わるユーザーの負担を軽減できる上、ロボットシステムの立ち上げにかかる時間を縮められるという。金属ワークの研磨やバリ取り、組み立てなど複雑な接触作業への適用を見込む。

 新機能ではまず、人が手本となる作業を行っている最中の手先の位置・姿勢や力をセンサーで測る。その計測データをロボットの動作に自動で変換することにより、動作を教示(ティーチング)する。プログラミング・ペンダントの操作に不慣れな人でも、ワークの曲面形状に合わせた3次元的な軌道と力加減を短時間かつ容易に教示できるという。教示にかかる時間が短くなれば、多品種にも対応しやすくなる。

 産業用ロボットの教示には一般にプログラミング・ペンダントを使うが、ペンダントの操作に慣れていないと教示に時間がかかる上、力加減は教えられない。そのため従来、研磨など熟練を要する複雑な接触作業をペンダントで教示するのは難しかった。たとえ時間をかけて1品種の研磨動作を教示できたとしても、さまざまなワークの形状に対応するのは困難だ。新機能を利用することで熟練作業の自動化を推進でき、多品種対応時のシステム立ち上げ時間の短縮も図れる。

 さらに、ロボットが自ら学習することで教示した熟練作業者のスキルを再現する。具体的にはロボットが苦手とする力加減の再現について、人が練習を繰り返すうちに上達するのと同様、ロボットも学習を通して熟練作業者の力加減を再現できるようになる。生産ラインのレイアウト変更でロボットと研磨機の配置が変わっても再学習するので、短時間でラインを再稼働させられるという。教示データを他のロボットと共有することも可能だ。

 なお、同社は新機能を「ロボット産業マッチングフェア北九州」(2017年6月21~23日、北九州総合展示場)に参考出品する予定。今後は実作業で新機能を検証しながら、作業品質や使い勝手を高める。