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ISID川口氏
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 電通国際情報サービス(ISID)は2016年7月11日、産業機械メーカーや医療機器メーカー、電気精密機器メーカーなどに向けて、サービス部品在庫最適化システムを12週間程度で構築するサービス「PTC SPM LIGHT」の提供を始めた。PTCジャパン(本社東京)と共同で発表した。米PTC社が2012年10月に買収した「Servigistics Service Parts Management(SPM)」を、新たに開発したテンプレートとともに、クラウドで供給する。通常、8~10カ月かかるシステム稼働までの時間を12週間に圧縮し、初期導入コストも70%程度低減。「年間売上高5000億円以上の大企業だけでなく、同100億~1000億円の企業もターゲットとする」(ISID)。

 サービス部品は、顧客先で稼働する装置の故障や補修で必要になる部品などを指し、機器自体の販売と異なって需要がどの程度かを予測することは難しい。もともとSPMはこの状況を改善し、顧客の要求に対して欠品なく即納できるようにする一方で、サービス部品の在庫を最適に管理して、在庫金額をなるべく減らすようにするためのシステム。しかし、めったに注文がなく需要予測の難しい部品がある場合、グローバルに倉庫が複数ある場合、多くの販売会社や保守会社が関係する場合など、きめ細かく業務要件に対応してシステムを構築しようとすると、8~10カ月の期間がかかってしまう。

 しかし、難しい場合をさておいて、需要予測をある程度見通せる部品について、倉庫が少数で関連する企業も少ないような場合は「そこまで業務要件を精密に定義しなくても、欠品を防止する管理システムを構築できるのではないか、という感覚を以前から持っていた」(PTCジャパン)。そこで、SPM LIGHTでは[1]中頻度以上の注文がある部品(年間で注文のある月が4カ月以上)、拠点の階層が2階層(例えばサービスパーツセンターの配下に地域拠点を置く体制)まで、市場は1国または1地域に限るという前提を設けた。この前提のもとでは、新開発のテンプレートにより、システムのパラメーターを設定することで素早くシステムを稼働させられるという。

 これまでサービス部品の在庫最適化を図っていない企業では、「需要に対してよく欠品を発生させてしまう傾向がある」(PTCジャパン)。そのような企業に向けては、ISIDは2段構えでシステムの導入を狙う。すなわち、まずPTC SPM LIGHTによって欠品をなくしたり、顧客先にある機器の故障を短時間で修理したりといったサービス向上効果を出す。その後、規模や対象部品を拡大した本格的なSPMの導入に進み、在庫金額の削減によって金銭的な効果を得ていく。IoT(Internet of Things)で取得した顧客先の機器稼働状況から需要を予測し、在庫量を最適化する仕組みに進化させることも可能という。

 PTC SPM LIGHTの価格は、初期導入支援費用が850万円からで、クラウドでの利用料が年間200万円かかる。その他にライセンス費用が導入企業のサービス部品在庫金額に応じてかかる。具体的には在庫金額100万米ドル(約1億円)当たり年間48万円。例えば部品在庫2億円の企業であれば、初期導入費用は1146万円から。