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 米Keysight Technologies社の社長兼CEOのRon Nersesian氏に話を聞いた。同氏は、キーサイト・テクノロジーのプライベートイベント「Keysight World 2016 東京」(2016年7月14日と15日に東京で開催)を機に来日した。

Ron Nersesian氏 日経エレクトロニクスが撮影。
Ron Nersesian氏 日経エレクトロニクスが撮影。
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図1●独自開発製造半導体で各種計測器を高性能に Keysightのスライド。
図1●独自開発製造半導体で各種計測器を高性能に Keysightのスライド。
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図2●ソフトウエア事業の概況 Keysightのスライド。
図2●ソフトウエア事業の概況 Keysightのスライド。
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 同氏によれば、Keysightが計測器でトップメーカーのポジションをキープしてきた秘訣は、ベストなハードウエア、ベストなソフトウエア、ベストな人材をそろえ、これら3つで顧客にベストなソリューションを提供してきたからだという。今後も、この基本方針は変わらない。

 3つの中では、どこに力を入れているのだろうか。「リファレンス機」と見なされる高性能な計測器を数多く提供している同社では、ハードウエアに研究開発リソースが多く投入されていると思われがちだ。実際、同社は自社内に半導体製造設備を持ち、そこで高性能のASICやアナログ半導体素子を自ら製造している(図1)。

 ところが、今回、Nersesian氏に聞いてみると、研究開発費・研究開発員のいずれにおいてもソフトウエアの比率が50%を超え、ハードウエアよりも大きいという。計測結果を顧客の業務に役立たせるためには、結果を解析したりビジュアライズするソフトウエアが重要な役割を果たすからだ。Keysightのソフトウエア売上高は4億米ドルで、計測業界のソフトウエア売上高で同社は第1位だという(図2)。なお、この中には、解析用だけでなく、設計用のEDAソフトウエア「Keysight EEsof EDA」も含まれている。

 Nersesian氏によれば、今後、計測器事業では、ますますソフトウエアが重要になるという。例えば、半導体の微細化の終焉。「CMOSは7nmが限界だろう。つまり、ハードウエアの進化は難しくなってくる。勝負所としてソフトウエアの比重が上がる」(同氏)。上述したように同社ではソフトウエアの研究開発を積極的に進めている。今回、同氏は米Georgia Institute of Technologyと新たなソフトウエアの共同開発を行っていることを話した。さらに、ソフトウエア関連のM&Aも紹介した。例えば2015年8月には、無線通信ソフトウエアベンダーの英Anite社を買収した(関連ページ)。