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先端技術研究センターの内部
先端技術研究センターの内部
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 DMG森精機は、AI(人工知能)やIoT(Internet of Things)などに長けた人材を育てる「先端技術研究センター」を2017年7月24日に開設した。既に同月1日から運用を開始している。初年度は、同社およびグループ会社から選抜した社員6人が対象。「AIやIoTについて我々は素人。まずは外部のプロに教えてもらい、オープンイノベーションを推進する下地をつくりたい」(同社代表取締役社長の森雅彦氏)。

 研究センターと銘打っているが、基本的に人材育成を目的とした施設である。研究生は、業務から完全に離れ、AI/IoT/ネットワーク/クラウド/ブロックチェーン/英語の6分野を学ぶ。期間は2年。センター長には、東京大学名誉教授の松島克守氏を招請した。講師も、外部から専門家を招く。加えて、mokha取締役の蒲地輝尚氏が技術アドバイザーを務める。同氏は前述の技術分野全般に通じている技術者で、研究生の相談に応じたり、最新の情報を研究生に提供したりする役割を担うという。

センター長を務める東京大学名誉教授の松島克守氏
センター長を務める東京大学名誉教授の松島克守氏
技術アドバイザーを務めるmokha取締役の蒲地輝尚氏
技術アドバイザーを務めるmokha取締役の蒲地輝尚氏

 森氏によれば、初年度の研究生に約50人の応募があった。6分野に関する試験を実施し、前述の通り6人を選抜した。そのうち2人は、2017年4月に入社したばかりの社員である。子会社のビー・ユー・ジーDMG森精機の社員からも選ばれた。「2年目以降も2~3人ずつ増やしていく」(DMG森精機代表取締役副社長、管理本部・人事本部管掌の玉井宏明氏)予定だ。

 将来的には、研究センターの“卒業生”から成るチームを組織し、新しいビジネスモデルの開拓や新技術の開発を推進していく狙いがある。松島氏が「傭兵はいらない。正社員として育てることが重要」と語るように、内部人材の育成に大きく踏み切った。「外部の専門家を集めても、大したイノベーションは生まれない。1人の頭の中に(6分野の)全てが入っていることが理想。そもそも、昨今AIやIoTの専門家は引く手あまたで、そう簡単には採用できない」(同氏)。一方で、内部人材の育成に向けた条件は整いつつあった。「Industrie 4.0(インダストリー4.0)の先進事例として工作機械への関心が高まっているほか、(Gildemeister社の買収で)売上高が3000億円を超えたことで、優秀な学生の目に留まるようになり、ここ数年は入社する人材のレベルが上がってきた。日本とドイツ、両方の取り組みに参加していることも魅力のようだ」(森氏)。

松島氏による指揮の下、居住性を高める工夫を盛り込んだ
松島氏による指揮の下、居住性を高める工夫を盛り込んだ
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