改正案では「遡及して適用されない」

 経産省は、今年に入り、「事後的過積載」となるパネル増設について、「買取価格の算定時より安いコストでパネルを設置できるため、賦課金増大による国民負担の点で問題がある」とし、何らかの規制措置の可能性を示唆していた。

 こうしたなか、エネ庁・新エネルギー課の山崎琢矢課長は、今年5月に行った弊誌のインタビューで、事後的な過積載に関し、「何らかの規制を行った場合、過去の案件にも遡及適用される可能性」にも言及していた(関連記事) 。だが、「今回、公表した改正案では、改正省令の施行前の増設案件には遡及して適用されない」(エネ庁・新エネルギー課)。

 こうした経産省の動きから、市場では、改正省令の施行前にパネルを積み増す「駆け込み増設」の動きが活発化している。一方で、固定価格買取制度(FIT)の改正により、旧認定から新認定への「みなし認定」手続きが必要で、パネル増設の申請(新認定制度下での事業計画の変更申請・届出)は、みなし認定手続きの完了が条件となっていた。

 しかし、現在、各地方経済産業局に新認定制度に関わる事務処理が集中し、「みなし認定」の審査に2カ月以上かかっている。このため、新認定制度下でのパネル増設を申請できないことが問題になっていた。

 そこで、エネ庁は7月20日、50kW以上の太陽光発電案件については、「みなし認定」手続の完了前でも、事業計画の変更を申請できる、と公表した。具体的には、改正省令の施行日の前日の開庁時間中に各地方経済産業局に到達したものまで、「変更届出」として受け付けるとした。

 パネル増設による発電量アップを意図し、8月半ばに「事業計画の変更届出」が殺到することが予想される。