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 ドイツAudi社日本法人社長の齋藤徹氏は2017年8月4日、「Automobile Council 2017」(幕張メッセ、2017年8月4〜6日)にて同社の歴史や車両技術などを解説した(図1)。2017年7月に“レベル3”の自動運転機能を搭載した「A8」を発表したAudi社。自動運転で他社を一歩リードする同社だが、電気自動車(EV)では“後発組”となる。競争が激化するEVについて、開発状況と見通しを齋藤氏に聞いた。

図1 アウディ・ジャパン社長の齋藤徹氏
図1 アウディ・ジャパン社長の齋藤徹氏
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——EVの開発状況はどうか。

齋藤氏 他社に遅れをとらないように開発を進めている。具体的には、2020年までに2車種のEVを投入する。2018年に欧州を皮切りに大型でSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)タイプのEVを発売する。

 2020年ごろには同プラットフォームを用いて4ドアでクーペタイプの車両を発売する。(関連記事:Audi、2車種目のEVとなるコンセプトカー「e-tron Sportback」)。日本市場へのEV投入は欧州に比べて少し遅れる見通しだ。

——EVで必要な航続距離はどのくらいか。

齋藤氏 航続距離は500kmを目標に開発を進める。500km走れば(日常生活のあらゆる場面で)使いやすいクルマになる。

——EVでの主要市場はどこか。

齋藤氏 Audi社にとって最大の市場である中国、環境規制が進む米国、そして地盤がある欧州。この3地域で重点的にEVの投入を進める。トヨタ自動車をはじめ、日本メーカーもEV化に舵を切ろうとしている。日本市場も重要な市場だ。新車の投入で対応する。

——世界的なEVシフトをどう見るか。

齋藤氏 世界的に環境規制が強まり、社会的にも排出ガスが少ない車両の需要が高まっている。その速度が加速しているイメージだ。EV投入にもスピード感が重要となる。カギとなるのは、基幹部品である電池を含めたコスト削減をどこまで実現できるかだ。

 電動化の技術開発はもちろん進めているが、当面は既存の内燃機関を用いたガソリン車やディーゼル車が柱となるだろう。既存エンジンの燃費をさらに改善していくことも、Audi社としての使命だと思っている。新技術と既存技術の双方で開発を進め、2025年に3〜4割を電動車両にする。

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