米国の太陽光パネルメーカーであるサンパワー(SunPower)社は、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校(CSULB)が同社の統合型太陽光発電システム「SunPower Helix Carport」を採用し出力4.8MWのカーポート型メガソーラー(大規模太陽光発電所)を同学内にある2カ所の駐車場で建設中であると発表した。
CSULBは、電力購入契約(PPA)に基づきメガソーラーで発電した電力を購入する。PPAで定める電力料金は他社と比較して遜色のない水準という。同学内の電力需要の約15%に相当するクリーンなエネルギーを供給しつつ、駐車利用者に日影を提供することになる。
カーポート型メガソーラーには、電気自動車(EV)50台分の充電設備も併設する。2017年末までには、すべてのシステムが稼働する予定という。
サンパワー社によると、今回CSULBが採用したHelix Carportは商業施設や官公庁などで合計出力40MWの採用実績がある。法人向けの「Helixプラットフォーム」としては、カーポート以外にも屋根上や地上設置向けにも対応できるとしている(関連記事)。
同社では、CSULBの太陽光発電システムが稼働を始めた場合、2200台のEVが30年間走行できるだけの発電量を1年間に生み出すという。また、全米太陽光発電協会(SEIA)の試算によると、CSULBの太陽光発電システムはカリフォルニア州の平均的な家庭1200世帯分の消費電力に相当するという。
CSULBは、これまでに大学敷地内に3基の太陽光発電システムを稼働してきた。規模の点では、今回建設中のカーポート型メガソーラーが最大で、CSUの全キャンパス23カ所の中でも最大になる。
CSUは環境負荷の低減や気候変動への対策のため、学内で「サステナビリティ・タスクフォース」を組織している。再エネの導入以外にも、省エネ、節水、持続可能な食のサービス、ゴミ減量、リサイクルなど多方面から持続可能性の向上に取り組んでいる。