連系線で196万kWを域外に送電

 旧ルール事業者は年間で最大30日までの出力制御となり手動で停止・再稼働の作業を行う。指定ルール事業者は無制限・無補償の出力制御となり、九電が遠隔操作で停止・稼働を行う。出力制御は、旧ルールの全事業者が30日に達するまでは、旧ルールと指定ルール事業者に対して平等に実施する。ただ、今回、10月の出力制御に関しては、「季節の変わり目で天気の予測が難しいため、制御実施当日の朝、制御を解除することも想定し、遠隔で制御できる指定ルールの割合を多くし、9件の旧ルール事業者に関しても、遠隔制御が可能で当日の解除が可能な事業者を選んだ」(九州電力)としている。

 14日の出力制御に関しては、実施当日に急きょ、9万kWを追加したことから、これら9万kW分に関しては、前日の予告なしに、当日に出力制御を実施したと思われる。

 13日に43万kWの制御量になった経緯に関し、九電は、総供給力の予測(1293万kW)から総負荷の予測(1250万kW)を引いた値と説明する。総供給力は、太陽光(594万kW)と原子力・水力、風力、地熱のベースロード電源(493万kW)と火力(206万kW)の合計。総負荷は、需要(828万kW)と蓄電池・揚水運転(226万kW)、関門連系線を使った域外送電(196万kW)を足した値になる(図2)。

図2●10月13日の需給見通し
図2●10月13日の需給見通し
(出所:九州電力)
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 こうした九電の説明で、これまで接続可能量を決める経済産業省の委員会で、同社が公表してきた昼間軽負荷期の需給バランスで採用した数値と大きく違っていたのが、関門連系線を使った域外送電だった。これまでは、「予測が難しい」として秋季の空き容量の最大実績値として13万kWと置いていたが、13日と14日は実に196万kWに大幅に送電可能量が拡大した。

 関門連系線・196万kWの内訳は、電源開発による相対取引で域外需要家に送る分・約91万kW、日本卸電力取引所(JEPX)での間接オークションの約定分・約67万kW、電力広域的運営推進機関(以下、広域機関)の斡旋による長周期広域周波数調整・約37万kWという。電源開発やJEPX分は本来、火力発電分だが、火力発電の出力抑制に伴い、その分を太陽光で置き換えることが決まっているという。