「最悪の事態」は回避か、トランプ大統領の最終判断が焦点に

他の委員も4年の措置期間や同程度の関税を勧告しているが、Meredith M. Broadbent委員は関税を課さず輸入数量の制限だけを課す代わりに、輸入許可制を提案した。具体的には、W当たり1セントの最低価格で輸入許可を公売し、その収益を米国内の太陽光発電産業に還元することで米国産業の競争力強化に繋げるべきとしている。

 ITCは今回発表した改善措置の勧告案を含む報告書を11月13日までにトランプ大統領に送付し、同大統領が最終的な改善措置を決定する見込み。同報告者は、12月4日までに一般に公開される予定である。

 今回のITCによる発表を受け、米国太陽光エネルギー産業協会(SEIA)のアビゲイル・ロス・ホッパー会長兼CEOは、ITCの各委員による勧告を「思慮深い検討」と一定の評価を示すコメントを発表した。

 一方で同CEOは、「提案された関税は、米国内の太陽光発電産業にとって極めて悪い影響を与えるだろう。今後、トランプ政権やすべての関係者と協力し、太陽光発電の需要を急減させることなく米国内の太陽電池セルや太陽光パネルの製造業にプラスとなり、消費者や米国経済に悪影響が及ばないような解決策を見つける努力を続けたい」と述べている。

 ITCによる改善措置の勧告案は、Suniva社らの提訴による要望がそのまま実現する可能性が低くなったことを示唆している。その半面、太陽電池セルや太陽光パネルの輸入に対して、トランプ大統領が何らかの関税や数量制限を導入するための布石になったとも言えそうだ。