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将来は尿や唾液で

 国立がん研究センターが東レや東芝などと共同で進めているNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「体液中マイクロRNA測定技術基盤開発」プロジェクトでは、バイオマーカーとして、がん細胞を含むさまざまな細胞が分泌するエクソソーム(exosome)と呼ぶ物質中の「マイクロRNA(少数の塩基から成るRNA)」に着目(関連記事1)。微量の血液から10種類を超える多種類のがんを早期に診断する技術を、2018年度末までに開発することを目指している。

マイクロRNAの特徴(出所:NEDO)
マイクロRNAの特徴(出所:NEDO)
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 同センターは、個々の患者の治療選択における網羅的遺伝子解析の有用性を検証する臨床研究「TOP-GEAR(Trial of Onco-Panel for Gene-profiling to Estimate both Adverse events and Response by cancer treatment)」を2013年7月に始動。2016年1月からは網羅的遺伝子解析の日常診療への導入に向けたTOP-GEARの新プロジェクトを始動させており、この中ではリキッドバイオプシーの日常診療での実現もテーマの1つに掲げている(関連記事2)。

 エクソソームのような一部のバイオマーカーは、尿や唾液にも含まれる。これが意味するのは将来、尿や唾液をサンプルとする非侵襲の検査でがんを診断できる可能性があること。既に「線虫」を利用して尿からがんを診断する技術を、九州大学が発表している(関連記事3)。