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医療現場への導入可能性は?

 医療現場では、診療行為以外の事務作業や定型的な業務に対してRPAによる自動化の余地があると考えられている。医事業務におけるレセプトチェックなどは既にソフトウエア化され、作業効率化とミスの削減に効果を上げており、これらもRPAの初期段階といえる。SPD(院内物流管理)なども自動化が可能な業務である。

 厚生労働省 医政局が実施した「医師の勤務実態及び働き方の意向等に関する調査」によると、医療記録(電子カルテ入力)、患者への説明・合意形成、医療事務(診断書などの文書作成、予約業務)、基本的なバイタル測定・データ取得、院内の物品の運搬・補充・患者の検査室などへの移送といった業務のうち、約17%(1日当たり約41分)はコメディカルなどの他職種に分担可能とされている。これら業務のタスクシフティングにもRPA導入が可能と考えられる。

 医療事務関連だけでなく、診断支援システム(DSS)への適用の可能性もある。検査オーダ・検査結果など各部門システムに存在する情報を自動的に収集し、解析ロジックに基づいてリアルタイムで自動解析して診断を支援するといったことが考えられる。これにより、病態・疾病の見落とし削減を実現できる可能性がある。

 日本医療研究開発機構(AMED)と東京女子医科大学などが共同で進めている「SCOT(Smart Cyber Operating Theater)」プロジェクトなどもRPAの一端と見ることができる(関連記事)。最上位モデル「Hyper SCOT」では、さまざまな医療機器のデータを一元化・同期化し、精密誘導システムを備えたロボットによる治療を目指している。