技術の広場
目次
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浅川智恵子のアクセシビリティ論(3)
【前編】 障害者の日常を一変させた情報技術(3)
上述した問題は技術だけでは解決できず,Web制作者側の理解と協力が必要であることに,私はすぐに気づいた。この問題意識が今やWebアクセシビリティの問題として世界中に広がっている。次に述べるようなガイドラインや法律が整備され,徐々に改善されようとしている。
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浅川智恵子のアクセシビリティ論(2)
【前編】 障害者の日常を一変させた情報技術(2)
コンピュータ技術による革新は段階を経て徐々に成し遂げられてきた。かつての技術は,恐ろしく習得が難しく,かつ習得に時間がかかるものだった。さまざまなコンピュータ技術に触れるなかで,“真のアクセシビリティ”とは,「アクセスできる」のではなく「簡単にアクセスできる」ことだと身をもって体験した。
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自動車のIT化---感性の領域へ---目次
クルマの性能は「走る」「曲がる」「止まる」という三つの軸で判断が下される。
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自動車のIT化---感性の領域へ(8)
人を所作を見守り危険の芽を摘む
ドライバの操作をセンシングすることで異常状態を発見する研究を行っているのが産業総合研究所 人間福祉医工学研究部門の赤松幹之部門長だ。赤松氏のアイデアは適切なタイミングで運転したときを正常,そうでないときを異常運転と見なすというもの。例えば,交差点まで直進し,一時停止後,右折する場合を考える(図6)…
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自動車のIT化---感性の領域へ(7)
人を所作を見守り危険の芽を摘む
脈拍から人の意識状態を調べる取り組みをしているのがパイオニアである。ハンドルに組み込んだ電極から脈拍を読み取るシステムを試作し,実験を行っている(図4)。
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自動車のIT化---感性の領域へ(6)
人を所作を見守り危険の芽を摘む
考えごとをしながら運転していて,車間がつまりすぎ,あわててブレーキを踏んだ経験はないだろうか。よそ見をしていて人とぶつかりそうになったことはどうだろう。こういったケースでは同乗者がいれば危険を知らせてくれるかもしれない。しかし,一人で運転しているときは事故につながりかねない。
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浅川智恵子のアクセシビリティ論(1)
【前編】 障害者の日常を一変させた情報技術(1)
障害者や高齢者が自由にコンピュータを操作しインターネットアクセスできる環境は情報技術の発展とともに徐々に整ってきた。今では画面読み上げソフトによってワープロ操作やインターネットを利用した買い物,資産管理ができる。これらアクセシビリティの実現では,いかに簡単にアクセスできるかが重要だ。
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自動車のIT化---感性の領域へ(5)
クルマの世界もピア・ツー・ピアに
ここまで述べてきた車車間通信が実現し,クルマの位置や速度,方向などが交換できるようになれば,交通安全以外の新しいアプリケーションも生まれる。クルマの交通量に応じた信号機の制御やリアルタイムの渋滞予測システムだ。
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間違いだらけのネットワーク作り
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自動車のIT化---感性の領域へ(4)
クルマの世界もピア・ツー・ピアに
干渉を防ぐために,ネットワークに参加しているノードがお互いに譲り合いながらパケットを送信できる仕組みを採用するのが,官民で取り組む「情報交換型運転支援システム」である。国土交通省が中心となり,2001年4月から研究している。2005年7月~10月には北海道苫小牧市にある試験道路で実証実験が行われた…
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選択すべし,主張すべし
11月17日,米国のIP電話関連ソフトウェア・ベンダーのAさんと半年ぶりに情報交換することになった。この日は11月の第3木曜日,ボージョレ・ヌーボーの解禁日だ。四谷3丁目の隠れ家のようなワイン・レストランで会うことにした。ボージョレ・ヌーボーが特別好きなわけではないが,晩秋のイベントとして季節感を…
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次世代組み込みOSのトレンドはハイブリッド化とマルチコア対応---目次
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自動車のIT化---感性の領域へ(3)
クルマの世界もピア・ツー・ピアに
ドライバや自車が持つセンサーでは知りえない少し先の事象を察知し,クルマの安全性を高める(図1)。これを助けるのが通信だ。例えば,見通しの悪い交差点からのクルマが出現するのを予測したり,何台か先にいるクルマの急ブレーキを知ることができる。
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次世代組み込みOSのトレンドはハイブリッド化とマルチコア対応(3)
CPUのマルチコア化が進む中で,組み込みOSはマルチコアCPUを生かす工夫を盛り込まなくてはならない。その手法は大きく三つある。(1)CPUコアに特定のOSとタスクを割り当てる「AMP(Asymmetric Multiprocessing)」,(2)個々のCPUが対等の条件でメモリーを共有する「S…
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自動車のIT化---感性の領域へ(2)
もう一つのカギを握る通信は,まだ,実用化されていないものの,官公庁と自動車メーカーが一体になって現在,仕様策定などを進めている段階だ。 クルマにおける通信には,大きくクルマ同士で情報を交換する「車車間」と,道路に設置されたセンサーと通信する「路車間」に分けられる。車車間は,クルマをセンサーノードと…
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次世代組み込みOSのトレンドはハイブリッド化とマルチコア対応(2)
リアルタイムOSと汎用OSのそれぞれの長所を生かしハイブリッド化するときに問題になるのが処理性能の低下である。リアルタイムOSに比べて極端に性能が低いようでは使い物にならない。つまり複数のOSが協調動作することによるリアルタイム処理性能の低下を避ける必要が出てくる。
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自動車のIT化---感性の領域へ(1)
クルマの性能は「走る」「曲がる」「止まる」という三つの軸で判断が下される。つまり,エンジン性能とコーナリング性能,ブレーキ性能が高いメカがよいとされてきた。しかし,メカの高精度化,電子制御の高度化によって,この3軸における性能向上は技術的にほぼ限界に達した感がある。
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次世代組み込みOSのトレンドはハイブリッド化とマルチコア対応(1)
シンプルなOSの代名詞である組み込みシステム向けのOS(以下組み込みOS)が今,二つの意味で,転機を迎えている(図1)。一つは,ボタンを押したら即座に反応が返るといったリアルタイム処理に長けたリアルタイムOSと,WindowsやLinuxといった機能が豊富な汎用OSの特徴を兼ね備えた「ハイブリッド…
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体感速度が実マシンに迫る仮想化支援機構VTの効果
仮想化の処理をハードウェアで一部肩代わりする支援機構を実装したCPU搭載機で動く仮想マシンの性能は,実マシンのレベルに到達している。米Intel社の仮想化支援機構「Virtualization Technology(VT)」対応CPU搭載機の検証で,その効果が明らかになった。
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萩原正義のソフトウェア工学論---目次
ソフトウェア開発が抱える問題を工学的なアプローチで解決しようとする試みが長く続けられてきた。