昨晩、ある勉強会に出ていたところ、隣に座っていた方が「メディアリスク」という言葉を使われた。

 企業にとってメディアはリスク要因の一つである。企業が何かトラブルに遭遇したとき、メディアとうまく付き合わないと、過剰な報道がなされ、かえってトラブルを悪化させたり、誤った印象を世間に与えてしまう。これがその方の言わんとするところであった。

 勉強会の主旨は、企業のリスクを考えるというものであったが、メディアリスクの話になったとたん、俄然盛り上がり、出席者から「問題を増幅するのはメディアである」「とにかく記者が何も知らない」「あらかじめ話を作ってから取材に来るので、いくら事実を説明しても、用意していた話に合わないと無視される」といった指摘が相次いだ。

 とりわけ、ITにかかわるトラブルになると、企業に文句をいう顧客、企業の経営者や説明者、質問する記者、といった関係者全員がトラブルの本質を理解していない、という事態になりかねない。こうした状況から生み出されたメディアの記事が、さらに誤解を広げていく。

 この問題は筆者にとって最大のテーマになりつつあり、どうすれば改善するか、方策をあれこれ考えているが、よい案を出せない。以前、「経営とITの両方を説明できる担当者を企業側がおくべき」と書いたことがあったが、さすがに多くの読者から厳しい批判のメールを頂戴した。メディアリスク問題について引き続き考えていきたい。正確に書くと、考えることはあまりなく、行動あるのみなのだが。