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 2001年9月11日の事件に関与したテロリストの一部は,偽名のバージニア州発行の運転免許証を所持していた。この運転免許証は偽物ではなく,本物の免許証番号が記載されていた。運転免許試験所の職員が違法に販売したものだ。

 そこでバージニア州は,こういった問題が起きないようにするために,ある対策をとった。免許証取得に必要な書類の数を増やしたのだ。

 しかしこの問題は,免許証が簡単に取れるから起きたわけではない。原因は違法販売していた内部関係者にある。そのためバージニア州が導入した対策は効果がなく,問題は解決しない。

 「昨日,バージニア州スプリングフィールド・モールにある運転免許試験所のマネージャが,運転免許証を不法滞在者などに販売した罪で起訴された。販売価格は1枚当たり最高3500ドルだった」

 「2年前には,ノーザン・バージニア運転免許試験所の職員が金銭目的で運転免許証の違法販売をした。今回のFrancisco J. Martinez氏の逮捕は,それに続き2例目だ。バージニア州タイソンズ・コーナーの運転免許試験所でも2年前に同様の事件があり,2人の職員が有罪になった」

 「Real ID Act」に何十億ドルつぎ込んでも,州が発行する運転免許証の取得に必要な書類を増やしても,問題は残ったままだ(訳注:「Real ID Act」については,過去の記事 http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/Security/20050613/162628/を参照のこと)。

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/...

バージニア州の運転免許書を取得する際の条件:
http://www.dmvnow.com/webdoc/pdf/dmv141.pdf>(PDF形式)

Copyright (c) 2005 by Bruce Schneier.


◆オリジナル記事「How to Not Fix the ID Problem」
「CRYPTO-GRAM August 15, 2005」
「CRYPTO-GRAM August 15, 2005」日本語訳ページ
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◆この記事は,Bruce Schneier氏の許可を得て,同氏が執筆および発行するフリーのニュース・レター「CRYPTO-GRAM」の記事を抜粋して日本語化したものです。
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◆Bruce Schneier氏は米Counterpane Internet Securityの創業者およびCTO(最高技術責任者)です。Counterpane Internet Securityはセキュリティ監視の専業ベンダーであり,国内ではインテックと提携し,監視サービス「EINS/MSS+」を提供しています。