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簡単に使えるハードディスク型

 エントリ・モデルといえるハードディスク型NASは,基本的なソフトをROMなどのメモリーで搭載している。ほとんどの製品がLinuxに,Samba(サンバ)やNetatalk(ネタトーク)などのソフトを組み合わせることで,WindowsやMacintoshとファイルをやりとりできるようにしている。

表1 主なハードディスク型NAS製品
図3 ハードディスク型NASは家庭内での利用を想定した特徴的な機能を持っている
専用の独自OSを搭載した大型のNAS製品も,これらの上位機として存在する。
 ハードディスク型NASは,小規模オフィスや家庭のユーザーを主要なターゲットにしている製品である(表1[拡大表示])。このため,ネットワーク技術者のいない環境でも手間をかけずに使える面白い工夫をしているのが特徴だ。

 どの製品もセットアップの手順は簡単である。例えば,バッファローの製品はケーブルを接続した後に,クライアント・パソコンから「簡単セットアップ」と呼ぶツールを実行すると,ネットワーク上にあるNASを自動的に探し出してパソコンのドライブとしてマッピングしてくれる。「ネットワークの知識がない人でも使えることを前提にした」(バッファローストレージ事業部の松崎 真也マーケティンググループリーダー)機能だ。

 同様にアイ・オー・データ機器のGiga(ギガ) LANDISK(ランディスク)も,ユーザーのパソコンで設定ツールを実行すると,同じLAN上にあるものを自動的に検索して設定画面を表示する。その画面上でIPアドレスやサブネット・マスク,デフォルト・ゲートウエイ,ホスト名,ワークグループ名などの必要な設定をすればよい。最初に,NASをネットワーク上で探したり,パソコンの設定を一時的に変更したりする必要はない。

家庭での使い勝手を重視

 家庭内の各種データを簡単に格納するための工夫を凝らしているのもハードディスク型NASの特徴である(図3[拡大表示])。これは,「急速に広がっている家庭内LANで使ってもらうことを狙っている」(アイ・オー・データ機器 ネットワーク&ソリューションユニット企画グループの新明 征和氏)からである。

 例えば,NASのUSBインタフェースにメモリーやデジカメを接続して,データを簡単にコピーできる機能がある。前述のGiga LANDISKやロジテックのLHD-LANシリーズは,メモリーやデジカメを接続してから,本体にあるボタンを押すだけで,そのときの日時が名前になったフォルダを作成して,そこにデータをコピーしてくれる。コピーのためだけにパソコンをいちいち起動する必要がない。

 アイ・オー・データ機器とバッファローのNASは,ビデオをハードディスクに保存するハードディスク・レコーダとしても使える。いずれも同社製のメディア・プレーヤーと連携して,NASに保存した動画像データをテレビに映せる。バッファローのLinkStation(リンクステーション)は,同じバッファローのテレビ・チューナーとUSBで接続すれば,それだけでテレビ番組を予約録画できる。もちろん,再生と録画のいずれの場合も,パソコンを使わなくても操作が可能だ。

USB接続で機能を拡張

 ハードディスク型NASは,USBインタフェースをフルに活用し,いろいろな機器を接続して機能を拡張できるようになっている。

 例えば,どのハードディスク型NASでも,USBインタフェースにハードディスクを接続すれば,ディスクの容量を拡張できる。扱えるファイル・システムの制限やUSBの転送速度によるボトルネックの問題はあるが,足りなくなった場合に増設できるだけでなく,それまでローカルで使っていたハードディスクをNASに接続するだけで簡単にネットワーク上で共有できる。

 また,USBで接続したプリンタをネットワーク上で共有するプリント・サーバー機能を持つ製品もある。ファイル・サーバーとプリント・サーバーの両方の役割を任せることで,そのためだけのマシンを常時起動しておく必要がなくなる。こういった拡張性に影響するUSBなので,ハードディスク型NASを選ぶ際には自分の使い方に必要な数のUSBポートがあるかをチェックしておきたい。

 NASの基本部分となるLANインタフェースやディスク容量に関しては,比較的自由に選択できる。各社ともLANインタフェースは100Mとギガビットの両方,ディスクに関しては120G~400Gまでいくつものモデルを用意している。もちろん100Mよりギガビットの方が,ディスクもより大きい方が価格は高くなる。