●リモートサポートの仕組み
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●リモートサポートを提供しているメーカー
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 電話でパソコンの操作を教えるのは、教える方も教わる方も本当に骨が折れる。どれだけ懇切丁寧に説明しても、相手に意図が伝わらないことがしばしば。隔靴掻痒(かっかそうよう)とはまさにこのことだ。ところが、かゆいところに手が届くような新しいサポートが登場した。

 年賀状ソフトの「筆王」を発売するアイフォーは、今年から「リモートサポート」という新サービスを始める。ユーザーのパソコンと、サポート担当者のパソコンをインターネットで接続。サポート担当者はユーザーのパソコン画面を見ながら操作を説明してくれるのだ。月額1890円の有料サービスだが、「年配の人を中心に需要はある」(マーケティング部の岡田誠課長)と見込んでいる。

 このサービス、アイフォーはNTTコミュニケーションズに委託して運営している。同社では「操作が分からず無駄に時間を費やすユーザーも多い。リモートサポートなら操作が分からなければ担当者が操作を代行できるので、問題を早く解消できる」(コンシューマ&オフィス事業部企画部企画グループ企画担当の谷山賢課長)とメリットを強調する。

 このリモートサポート、パソコン本体メーカーでも導入が進んでいる。NECは昨年7月から、東芝は今年1月から開始。そして9月9日からはソニーもリモートサポートを始めた。

 ソニーでサポートを担当するVAIO事業部門VAIOカスタマーリンク サポートデザイン課統括課長の児嶋信二氏は「ソフトの使い方を1時間近く説明することも多い。リモートサポートを使えばユーザーの利便性は上がるし、我々もサポートコストを下げられる。メーカーとユーザー双方にメリットがある」と語る。

 リモートサポートの仕組みは以下のようなものだ。まずメーカーのWebサイトから専用プログラムをダウンロードする。これを実行すると、インターネット経由でメーカーのサポート担当者のパソコンとつながる。細かい設定などは必要なく、ソフトをダウンロードして実行するだけでよい。

セキュリティを守る工夫も

 接続するとサポート担当者が、ネットの向こうであなたのパソコンの画面を見ながら、電話でいろいろな指示を出してくれる。矢印や丸印を表示して操作個所を示したり、場合によっては操作を代行してくれることもある。同じ画面を見ながら手順を教わるので格段に分かりやすい。

 気になるのは、パソコンの中身がそのままサポート担当者に見えてしまうこと。いくら相手がサポート担当者とはいえ、自分のパソコンの中身を丸ごと見られてしまうのにちゅうちょするユーザーもいる。こうした声に配慮するため、ソニーでは、ユーザーのデスクトップ画面に貼り付けた画像がサポート担当者に見えないように自動的に設定を変更する仕組みを取り入れた。NTTコムではリモートサポートが終了するとプログラムを自動で消去するといった工夫をしている。

 リモートサポート自体は、企業や学校ではかなり使われている。今後、一般向けのサポート手段としてどの程度定着するかは未知数だが、各社の導入の流れはしばらく続きそうだ。