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図●IBM「Lotus Notes/Domino」のロードマップ<BR>クライアント・ソフトのインストールが不要なリッチクライアントへの対応を正式表明している
図●IBM「Lotus Notes/Domino」のロードマップ<BR>クライアント・ソフトのインストールが不要なリッチクライアントへの対応を正式表明している
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日本IBMは10月5日、グループウエアの新版「Lotus Notes/Domino7」を発表した。驚くような機能強化は少ないが、クライアント・ソフトのインストールが不要な「リッチクライアント」としてNotesを動かす道筋をつけた点は、注目に値する。

 米IBMのソフトウェア事業部門でLotus事業の責任者を務めるマイケル・ローディン ゼネラルマネージャーは、新版のLotus Notes/Domino7について、「クライアント・ソフトのNotesだけで、機能強化項目は100以上。拠点に分散設置したDominoサーバーを集中管理する機能などにより、リリース6と比べて8.5%、リリース5と比べると22%のTCO(総所有コスト)削減効果がある」と胸を張る。

 とはいえ、クライアント・ソフトのインストールや管理に手間がかかる、オフライン環境でオンラインと同等の操作性が確保できない、データベースの数が1万個以上に膨らんだ大企業では必要な情報が探しにくいといった、現行Notes/Dominoユーザーの不満を、根本的に解消してはいない。

 Notes/Domino7のインパクトがそれほど大きくないことは、日本IBMが11月1日の出荷開始日から、大胆な乗り換えキャンペーンを始めることからも分かる。他社のグループウエアやメール・ソフトを使っている企業(従業員1000人以下)に対し、12月26日までの期間限定で、WebブラウザからNotesのメール機能などを利用するためのクライアント・ライセンス「Lotus Domino Messaging Express7.0」を、6割以上値引きする。通常1クライアント1万3800円(税別)だが、5000円以下で提供する予定だ。これほどの値引きは、「ここ数年では例がない」(ローディンGM)。

 ただ、IBMがNotes/Domino7と同時に発表した次期バージョン「Hannover(開発コード名)」は、大規模なバージョン・アップになりそうだ。「Hannoverでは、Notesをリッチクライアントに本格対応させる」(ローディンGM)と正式表明したのである。IBMのリッチクライアント向けシステム基盤「Workplace Managed Client(WMC)」を搭載したパソコンなら、クライアント・ソフトなしで、Notesの各機能が使えるようになる。

 実は、Notes/Domino7でも「年内出荷予定の新版WMCを使えば、クライアントにNotesをインストールする必要がなくなる」(ローディンGM)。ただし、Notesを機能単位のコンポーネントに分割し、WMC上で別々に動作させたり、Notesのコンポーネントを業務アプリケーションのクライアント画面に組み込むといった、本格的なリッチクライアントの実現は、Hannoverの登場を待たなければならない。

 Hannoverの出荷時期は、Notes/Domino7を出荷してから1年~1年半後の見通し。Notes/Domino7は“本命”Hannoverまでの中継ぎ役という色合いが濃い。