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 IP電話ONLINEでSkype関連のインタビューを連載で掲載している(第1回第2回第3回第4回,全5回)。

 パソコンを使って音声で通話できる製品は数多い。ヤフーのYahoo! MessengerやマイクロソフトのMSN Messengerをはじめ,Windows XPに標準インストールされているWindows Messengerやグーグルが提供を始めたGoogle Talkといったものもある。機能だけを取って見ればどれも似たりよったりである。連載を通じて感じたことは,Skypeがこれら潜在的なライバルたちと次元の違う領域に入ったことだ。

 具体的に言うと,Skypeがプラットフォームとなり,それを使った製品やサービスなど多くの会社が連携して動くという形態が着実に育っている。言葉を変えて言えばSkypeはインフラであり,そのエコシステムが整ってきた。それを象徴するのが第1回のインタビューで登場したルクセンブルク スカイプ・テクノロジーズ,ビンセント・ショーティノ日本営業担当の言葉だ。「今後は,Skypeと連携する製品を開発するパートナを通じてSkypeの使い勝手を向上させ,さらに新しいユーザーを獲得するという展開を狙う。パートナ製品が利用され,当社もユーザーが増えれば,双方にとってメリットのある,「Win-Win」の関係が築ける」。同じようなことを第2回インタビューに登場したデベロッパー・リレーションズの岩田真一氏は開発側の立場から「APIを公開することによって開発者との関係に活力を与えられる」と表現している。

 Skypeと他の会社との間のスター型の関係だけではない。例えばゼッタテクノロジーの「オフィスデfor Skype」という製品は,Skypeを企業向けに提供しようとするベンダーがこぞって使おうとしている。これを使うとこれまで困難だった企業内でのSkypeユーザー管理が可能になるからだ。

 Skypeに付加価値を付ける製品はこれからどんどん登場するだろう。歯車はかみ合い始めたのだ。

 マイクロソフトはSkype対抗と目されていた米テレオを買収し,メッセンジャーに統合すると,試験提供中だったサービスを終了させた。しかし,その時期は明らかでないし,MSN/Windows Messengerの音質が向上したからといって,インフラとしてSkypeを超えるのは容易ではない。

(松原 敦=日経コミュニケーション 副編集長)