PR

 東西NTTが11月1日から期間限定ながら,初めてFTTHサービスの初期工事費の無料キャンペーンに乗り出した(関連記事)。さらに同日,光・IP電話サービス「ひかり電話」で,2回線分の通話を可能にするサービスと最大5個の電話番号を利用できるサービスを追加した(関連記事)。

 どちらも狙いはNTTのFTTH(fiber to the home)サービス「Bフレッツ」の加入促進にあることは明らかだ。前者は東京電力など他社のFTTHサービスとの競争力を強化したもの。後者はISDNユーザーの光電話への切り替えを容易にしたものといえる。

 2005年度の光ファイバ加入数でNTT東日本は100万,NTT西日本が80万とする目標を立てた。年度の折り返し地点となる9月末時点では,東日本が約42万加入を,西日本が28万加入を得ている。NTT西日本では「80万の目標達成が視野に入った」(関連記事)とするが,両社とも年度目標の達成に向けて予断を許さない。11月1日の二つの動きは,この目標達成を後押しする取り組みの一環に見える。

 NTTグループには年度目標をはるかに上回る大きな目標がある。2004年11月にぶち上げた「2010年に光3000万加入」というものだ。2005年9月末時点のBフレッツの総ユーザー数は約236万。Bフレッツの加入数で3000万に到達するには,残り5年でその10倍以上の数が必要になる。とすれば目標を掲げた1年目である2005年度の目標達成は外せない。今後もユーザー獲得に向けた取り組みが公開されるだろう。

 事実,今週茨城県つくば市で開催されたNTTグループの次世代アクセス回線技術の展示会「つくばフォーラム2005」では,2010年の目標達成に向けた講演や技術の公開やが目白押しだった。講演の中では技術面に加えて施工体制の整備にも話が及んだ。東西NTTに協力して光ファイバの敷設を担う企業では,作業効率化や人材育成などで強化を図っているという。

 現時点ではまだ2010年の達成可否を斟酌できる段階ではないが,とてつもない数字をクリアするには今まで以上のブレークスルーが必要。その端緒となるであろうグループ全体としての取り組みは,早ければ11月9日のNTT東西の中間決算発表とともに明らかにされる。その内容を見守りたい。

(松本 敏明=日経コミュニケーション 副編集長)