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 護身用武器「Taser」*を製造する米TASER Internationalが,「Taser Cam」というカメラを販売している。Taserに装着したTaser Camは,Taserを発射したかどうかにかかわらず,Taserの電源が入った状態だと常に音声と映像を記録する。

*訳注:拳銃のような形をした護身用の武器。先端から電気ショックを与える部品を発射し,命中した相手の体を一時的に麻痺させて攻撃を防ぐ。詳細はhttp://www.taser.com/を参照のこと。

 こうしたTaser Camの動作は,警察が尋問の様子を必ずビデオ・カメラで撮影したり,パトカーの停車をすべて記録したりするのと同じ発想だ。警察の権力乱用から一般市民を保護するのに役立つと同時に,警察が権力乱用で非難されることを防ぐためにも使える。

 これは,権力の不均衡を小さくするという点で,カメラのよい利用例といえる。選挙に当選した議員の公務を常時記録するカメラがあったらよいと思わないか。

 もちろん,カメラは録画されたデータが存在するからこそ役に立つ。もしも重要な録画データが消えると,証拠としての価値は失われる。その点では,このシステムは出来が悪い。Taser Cam内部に保存した録画データをUSB経由でパソコンにダウンロードする必要があるからだ。

 信頼できる場所にリアルタイムでデータを単純にアップロードするようにしたらどうだろうか。

Copyright (c) 2005 by Bruce Schneier.


◆オリジナル記事「Taser Cam」
「CRYPTO-GRAM November 15, 2005」
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◆この記事は,Bruce Schneier氏の許可を得て,同氏が執筆および発行するフリーのニュース・レター「CRYPTO-GRAM」の記事を抜粋して日本語化したものです。
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◆Bruce Schneier氏は米Counterpane Internet Securityの創業者およびCTO(最高技術責任者)です。Counterpane Internet Securityはセキュリティ監視の専業ベンダーであり,国内ではインテックと提携し,監視サービス「EINS/MSS+」を提供しています。