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●Viivプラットフォームの基本条件には、MCE2005が必須<BR>Viiv搭載パソコンとして認められるには、上記の基本条件が必須となる。インテルのデュアルコアCPU、チップセット、LANモジュール、OSには「Widows XP Media Center Edition 2005」(右画面)が必要になる
●Viivプラットフォームの基本条件には、MCE2005が必須<BR>Viiv搭載パソコンとして認められるには、上記の基本条件が必須となる。インテルのデュアルコアCPU、チップセット、LANモジュール、OSには「Widows XP Media Center Edition 2005」(右画面)が必要になる
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●Viiv搭載機にはロゴが付く&lt;BR&gt;Viivの条件を満たしているNECの春モデル「VALUESTAR W VW970/EG」。1月中旬の発売で、実勢価格は42万円。Viivとして認定されれば、右のViivロゴが使えるようになる
●Viiv搭載機にはロゴが付く<BR>Viivの条件を満たしているNECの春モデル「VALUESTAR W VW970/EG」。1月中旬の発売で、実勢価格は42万円。Viivとして認定されれば、右のViivロゴが使えるようになる
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 「Windows XP Media Center Edition」(以下MCE)というOSをご存知だろうか。MCEはWindows XPをホームエンタテインメント用に拡張したOSで、パソコン内の映像・音楽コンテンツを付属のリモコンを使って簡単に扱えるという特徴がある。MCEは、これまでは影の薄い存在だったが、2005年末に発表された春モデルでは、搭載パソコンが増えてきている。MCEがなぜここに来て使われるようになったのか。その背景にあるのが、「Viiv(ヴィーブ)」だ。

 Viivはインテルが推進する、ホームエンタテインメントパソコン向けのブランド名だ。ノートパソコン用の「Centrino(セントリーノ)」と同様と言えば分かりやすいだろう。パソコンメーカーは、指定された基本仕様を満たせばViivロゴを取得でき、インテルが行う金銭的な支援も含む大規模なプロモーションに参加できる。それもあって対応パソコンは、Viivのプロモーション展開に合わせて1月から登場してくる見込みだ。

 インテルはViivブランドを持つパソコンには「リモコンを使った家電並みの使いやすさ」「迫力のあるHD映像や音楽を楽しめる性能」「携帯プレーヤーを含む最新のオンライン機器やサービスとの連携」という3つの基本性能が必要と考えている。そして、その性能を確実に満たすためにViiv対応パソコンには、自社のデュアルコアCPUやチップセットなどを使うという基本条件を提示した([拡大表示])。

 この基本条件のOSは、MCEになっている。なぜ、通常のWindows XPではなくMCEなのか。実は通常のWindows XPに独自の専用ソフトを加えて、マルチメディア機能を充実させているのは日本ぐらいのもの。世界的には、パソコンのマルチメディア化は日本ほど進んでおらず、テレビの視聴や録画といった各種マルチメディア機能をOSが標準で持つMCEは採用の価値がある。また、Viiv対応パソコンのみで楽しめるコンテンツ配信サービスを、MCEのAPIを使って提供していることもある。

Viivに苦慮するPCメーカー

 このViivに対してパソコンメーカーは苦慮している。Viivプロモーションには参加したいが、テレビパソコンのラインアップの多くをViivにするという決断までは踏み込めないでいる。実際、MCE搭載パソコンはまだテレビパソコンの一部に留まっている。

 パソコンメーカーが全面的にViivに移行できない理由は、主に2つある。Viiv対応条件のCPUは、インテル製の高価なPentium Dなどで、同社のCPUでも比較的安価なCeleronでは、Viiv対応とは認められない。Viivパソコンは普及機以上のコストがかかってしまうのだ。

 さらに、MCEはデジタル放送に非対応で、お世辞にも使い勝手が良いとはいえない。国内パソコンメーカーは各社が映像や音楽、画像を効率よく保存・管理・表示する専用ソフトを開発して、マルチメディア機能の使い勝手を競い合ってきた。この専用ソフトと比べると、どうしてもMCEは機能的に見劣りする。

 現状では、国内メーカーにとってMCEに専用ソフトを入れるというのが、Viivパソコンでの最適な解なのだろう。しかし、テレビの録画など似たような機能がMCEと専用ソフトの両方でできると、ユーザーの混乱を招く事態になりかねない。現にViiv対応パソコンと見られる(12月時点では正式対応を表明していない)NECの製品では、テレビの録画やコンテンツの管理には、MCEではなく自社製の「MediaGarage」という専用ソフトを推奨している。ユーザーの混乱を防ぐために、MCEのテレビ録画機能を使えないようにする配慮も施している。

 いよいよ登場するViivパソコンだが、その敷居の高さやメーカーの対応などを見ると、現状では普及に向けての道のりは困難だといわざるえない。