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図3 オプションを指定すれば,もっと細かな指定ができる<BR>「ping -?」とコマンドを実行すれば,ヘルプが表示される。そのヘルプを見れば,オプション・パラメータの使い方がわかる。
図3 オプションを指定すれば,もっと細かな指定ができる<BR>「ping -?」とコマンドを実行すれば,ヘルプが表示される。そのヘルプを見れば,オプション・パラメータの使い方がわかる。
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図4 TTLが0になるとパケットは廃棄される&lt;br&gt;pingコマンドの-iオプションを使うと,パソコンが送出するpingパケットのTTL値を指定できる。
図4 TTLが0になるとパケットは廃棄される<br>pingコマンドの-iオプションを使うと,パソコンが送出するpingパケットのTTL値を指定できる。
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オプションを使いこなそう

 pingコマンドは,さまざまなオプション・パラメータを指定することができる。このオプション・パラメータを使いこなすと,トラブル対策に使える幅が広がる。pingコマンドでどんなオプションが使えるかは,コマンド・ヘルプで一覧できる。「ping -?」または「ping /?」と打ってみよう(図3[拡大表示])。

 よく使うオプションの意味は,図3下の表にまとめた通りである。

 例えば,Ctrl(コントロール)+C*のキー操作でコマンド実行を強制終了させるまでpingパケットを送信し続ける-tオプションは,ケーブル接続を調べるために使える。LAN配線がスパゲティ状になっていて,ハブやLANスイッチのどのポートに目的のパソコンがつながっているかわからないとき,

ping -t 調査対象の機器

のように実行し,ケーブルを1本ずつ抜き差しする。抜いたら応答が戻って来なくなるケーブルを探すわけだ。ケーブルを抜き差しすると,そこにつながっているコンピュータの通信が一時的に途絶えるが,抜いている時間が数秒程度なら多くの場合は問題にならない。TCP/IPのプログラムがパケットを再送するので,ユーザーは応答が少し遅いと感じる程度だ。

 タイムアウトまでの時間を変える-wオプションは,応答パケットの戻りが不安定なときに,タイムアウト時間を標準の1秒から延ばしたり縮めたりするときに使う。タイムアウト時間を5秒にするには*

ping -w 5000 調査対象の機器

と指定する。こうしたタイムアウト時間の調整により,通信相手や途中の回線が完全にダウンしているのか,込み合っているだけなのかといったことがわかる。

 ちなみに,LAN環境では100ミリ秒未満,インターネットやWAN環境なら1000ミリ秒未満で応答が返ってくるのが一般的である。それ以上時間がかかる場合は,回線や通信相手が混雑していると考えるべきだろう。

オプションはまだまだある

 オプション・パラメータは,これ以外にもたくさんある。-aオプションは,pingパケットを送信する前に,IPアドレスに対するドメイン名やWindowsのコンピュータ名が調べるオプション・パラメータだ。例えば,

ping -a IPアドレス

と実行すると,指定したIPアドレスに対応するドメイン名またはWindowsのコンピュータ名が表示され,その後pingパケットの応答結果が出てくる。

 -nオプションは,pingパケットの送出数を指定するオプションである。

ping -n 10 192.168.0.200

と打ち込んで実行すると,pingパケットが10回送出され,「Reply from・・・・」や「Request timed out.」のようなメッセージが10行表示されるはずだ。なお,Windowsに付属するpingコマンドの場合,-nオプションを使用しないとpingパケットを4個送出する。

 -iオプションは,IPヘッダーに記載されるTTL(time to live)の値を指定するためのものである。TTLはIPパケットがネットワーク上をさまよい続けるのを避けるために設けられたもので,ルーターがパケットを転送するごとに値を1減らし,0になるとルーターがIPパケットを廃棄する(図4[拡大表示])。-iオプションはパソコンが送出するpingパケットのTTLの初期値を指定するために使う。実は,このiオプションをうまく使うことで,調査対象機器に至るまでの途中のルーターのアドレスを調べることができる。それをコマンドとして実装したのが,tracertコマンドである。-iオプションの使われ方やtracertコマンドについては,もう少しあとで登場する「tracertコマンド」で詳しく取り上げる予定だ。

 このほか,-lオプションはpingパケットに入れるデータの大きさをバイト単位で指定するときに使う。例えば,

ping -l 1000 192.168.0.200

のように実行すると,1000バイトのデータが入ったpingパケットが送出される。pingパケットは「(IPヘッダー:20バイト)+(ICMPヘッダー:8バイト)+データ」なので,この場合なら1028バイトのpingパケットが送出されることになる。

 この-lオプションと組み合わせて使われることが多いのが,-fオプションだ。-fはパケットの分割を禁止するオプションである。このオプションの詳しい話は,次回にまわそう。