DVDやCDのレンタル,販売を中心とした複合型店舗「WonderGOO」を全国に展開するワンダーコーポレーション。そのワンダーコーポレーションが2月から3月にかけて,全159店舗に「おサイフケータイ」を使った会員証システムを導入する。さらに会員証のポイントを,電子マネー「Edy」に換金できる仕組みも取り入れた。同社の宇津木雅美社長(写真1)に導入の目的などについて聞いた。(聞き手は堀越 功=日経コミュニケーション)
--おサイフケータイを使った会員証システムを取り入れた理由は
カード型の会員証では,財布の中から探すのが面倒だ。また財布が膨れあがってしまうため,利用者はすべてのカードを持ち歩いてはくれない。その点,おサイフケータイの中に会員証を入れてしまえば,財布のスペースはとられない。さらに携帯電話は必ず持ち歩く習慣が付いているので,会員証を家に忘れることもない。こうした理由から導入を決めた(写真2)。
--会員証のポイントを「Edy」に換金するサービスは,どうやって動いているのか。
1ポイントをEdyの1円として利用者に換金する。おサイフケータイ用に「モバイル会員証」アプリケーションを用意しているが,利用者がポイントをEdyに変換したい時は,アプリの中の「変換」ボタンを押すことで変換手続きがスタートする(写真3)。変換は30分から2時間程度で完了する。
Edyには,利用者のEdyカードやEdy対応携帯電話に電子マネーをプレゼントできる「Edyギフト」というサービスがある。これを利用して,弊社の中のポイントのデータベースを参照しながら「Edyギフト」を経由することで,会員のポイントをEdyに変換する仕組みだ。
システムはNTTドコモの茨城支店が中心となって開発した。これら一連の流れは自動化しており,各システムで連携が取れるようになっている。Edyギフトの利用は手数料がかかるが,その分は弊社の持ち出しだ。Edyへの変換はキャッシュ・バックに近いが,すべてが携帯電話の中で完結するので,より面白味がある。
--今後,おサイフケータイを使った別のサービスを取り入れる予定は
FeliCa対応のリーダー/ライターにかざすことで,おサイフケータイに情報を表示できる「トルカ」の仕組みを取り入れたい。利用者がおサイフケータイを使って会員登録する際に,トルカを使って登録サイトに誘導しようと考えている。利用者にはよりスピーディーに登録が可能になり,店員の負荷も軽減できる。