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 上島が営業するのは、Webサイトの行動解析・性能解析ツール。販売パートナーのセールス活動を管理・支援するのが本業だが、自らも積極的に直接営業に出向く。「自分が本気で営業すれば、必ず受注できる」と話す上島は、入社以来2年弱で、100件近くの商談を成功させてきた。

 その自信の裏付けの1つは、“ストレート戦法”にある。商談相手のシステム検討が、具体的に今どの段階にあるのか、予算はいくらなのか、いつ導入しようとしているのか、本当に購入する気があるのかないのか、商談の早い段階ではっきりと聞く。見込みのない商談と分かれば、手を引くこともいとわない。「緊張するのか、商談相手の肩書きに遠慮するのか、本当に聞きたいことを、聞けない営業マンが意外に多い」と、上島は指摘する。

 初めての企業を訪問するときは、ツテを駆使して、その会社の人間関係まであらかじめ探っておく。担当者に会ったらまず、その人物の所属する部門でのポジションや、部門全体の勢力図を素早く把握するように努め、決裁権を持つキーマンを特定する。「どんなに熱心に売り込んでも、キーマンに訴求しなければ全く意味がない」ことを熟知しているからだ。

 商談相手の人物把握を最重要視するのは、社会人になって最初に入った会社で、人事部門を経験したことが大きく影響している。「会社は人事で回っていることを痛感した」のだ。採用面接も担当し、1カ月ほどの間に200~300人の学生に会った。人を見る目は、その当時に磨かれたものだ。営業という仕事でも「人事担当者のような気持ちで、相手の心理分析をしながら話をする」という。

 そんな上島の鞄には、パソコン用のマイクが常備してある。米国本社に常駐する上司と連絡を取り合うための、IP電話用のマイクだ。毎日営業で飛び回る上島は、急用があれば、インターネットカフェに飛び込む。そこで、声をひそめて話すのだそうだ。

=文中敬称略

上島 千鶴(かみじま ちづる)氏
オーリック・システムズ
Product Sales Div.
チャネル・セールス・ディレクター
1973年、千葉県生まれ。東京電機大学理工学部経営工学科を卒業後、1996年にトランスコスモスに入社。人事部に配属され、その後は営業、事業企画などを経験した。外資系ITベンダーを経て、2004年3月、オーリック・システムズ入社。間接販売ビジネスを統括する。趣味は各地の天守閣めぐりで、目指すは全国制覇。近郊なら休日のドライブで、遠方へも出張などの機会を利用して精力的に訪れている。しかし時間さえ許せば、今本当にやりたいのは、学生時代から続けている水彩画なのだとか。