Q:弊社では地域ごとに営業担当者を割り振っています。顧客訪問が多く今後,在宅勤務を実現したいと考えています。まず,どのようなインフラを用意すべきでしょうか?
A:インターネットとASP型グループウエアを導入しましょう。また,セキュリティ対策は十分に施しましょう。
これは社内に点在する様々なビジネス関係の情報を,外部すなわち社員の自宅からも共有できる仕組みを作ることが大前提となります。
となると,クリアしなくてはならない条件は2つです。1つは社内にグループウエアを導入すること。もう1つは社員個々人の自宅にパソコンがあり,なおかつそれがインターネットに接続できていることです。つまり,業務に必要なデータはすべてグループウエアで一元管理し,社員はインターネットからアクセスしてそれを共有するというわけです。
この場合のグループウエアは,ASPが提供しているWeb対応型がお薦めです。自社サーバーにインストールして使用するタイプのものだと,外部からアクセスする際,セキュリティの問題が発生したり,大がかりなシステムが必要になったりするからです。
ところで「在宅勤務させる」とは,いうなれば社内の機能の一部を社員宅に移管するということです。当然,グループウエアにもそれなりの機能が求められます。「電子メール」「スケジュール管理」「掲示板」「ファイル共有」「電子会議室」などはもちろん,精算システムやプロジェクト管理なども必要になります。
また,在宅社員と迅速なレスポンスを得るためには,社員宅のインターネットは常時接続が必須でしょう。もちろんこれは地域差もあることで,すべての企業に当てはまるということではありませんが,こうした環境を整えるための金銭的な援助も検討すべきでしょう。
最後に,セキュリティに関しては十分に対策を施しましょう。重要な顧客データはオフィスでしか閲覧できないようにする,営業担当者のノートPCにはアクセス権やウイルス対策を施すなどです。また,書類や名刺など,社員宅でどのように管理するかについてもルールを作る必要があるでしょう。