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ノベル代表取締役社長兼Chairman of Novell Asia PacificのRhonda O'Donnell氏
ノベル代表取締役社長兼Chairman of Novell Asia PacificのRhonda O'Donnell氏
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 Linuxとディレクトリ・サービスをベースにユーザー権限管理とリソース管理を手がける米Novell。2006年1月1日付で,アジア太平洋地区社長のRhonda O'Donnell氏がノベル日本法人社長に就任。現在ではアジア太平洋地区の会長職に退き,日本法人社長業に本腰を入れるO'Donnell氏が2006年4月4日に来日,日本法人の戦略とアジア太平洋地区に果たす役割を語った。

---ノベルの現状とビジョンについて教えて欲しい。

---O'Donnell氏:システムの簡素化,セキュリティの確保,システム統合,という顧客の需要に応えている。我々はITの世界で20年以上の経験を持っている。パートナ企業は5000社を超え,サポート・センターは世界中にある。国内でも最近,100社を超えるパートナ向けイベントを開催した。パートナ開発にはかなりの投資をしている。

 ビジョンとして掲げているのは,顧客のシステム環境を顧客自らが管理できる状態を,我々が担保していくということだ。顧客が顧客の意思でやりたいようにシステムを利用し続けられることで,顧客は運用管理のコストを削減できる。特に日本法人のビジョンとしては,電子政府の政策を補強していくことを掲げている。

 アジア太平洋地区全体に日本法人は関わっていく。日本はアジア太平洋地区でキーとなる立場にいるのだ。日本は成熟した市場であり,経済的にも発達を遂げている。中国とインドといった世界で最も急成長を遂げている市場に対し,グローバル化とローカライズの両面でサポートできる立場にある。

---商品構成と注力領域を教えて欲しい。

 3つのキー領域がある。(1)Linuxとオープンソース,(2)セキュリティ(アイデンティティ管理),(3)リソース管理(インベントリ管理/ソフトウエア配布)だ。

 (1)SUSE Linuxは,これまでのサーバー用途に加えデスクトップ向け製品も用意した。まもなく国内でも出荷が始まる。IHV/ISV(独立系ハードウエア/ソフトウエア・ベンダー)と連携を取りつつ,SUSE Linuxの提供を続けていく。

 (2)顧客のセキュリティを高めるために,ユーザーの属性に応じたアクセス権限を管理する「Identity Manager」(旧DirXML)を用意している。(3)自社のシステム環境の中で,誰がどのリソースを使っているのかを監視し管理するインベントリ管理/ソフト配布の用途には「ZENworks」がある。

 特に伸びているのは,アイデンティティ管理の分野だ。金融業界や通信業界のほか,特に電力会社が大規模採用している。アイデンティティ管理は,ユーザーの数が多ければ多いほどROI(投資収益率)が高まる。

---中国とインドのパートナ開発に日本法人が関わることで,日本法人にはどのような利益があるのか。

 グローバルな視点に立てば,中国とインドにおけるグローバル化とローカライズの作業において,日本で学んだ教訓を活用できるということだ。ローカルな視点でも,中国とインドのパートナ開発は日本法人の利益になる。

---アジア太平洋地区でパートナ開発担当を務める斉藤雅美氏:ハードウエア・ベンダーなど日本国内のパートナ企業がアジア太平洋地区に進出する際,ノベルがパートナを手伝うことができる。国内のパートナ企業とノベルの関係が強化される。

---日本法人社長としてのミッションとゴールを教えて欲しい。

---O'Donnell氏:日本をアジア太平洋地区でナンバー・ワンにする。日本にはビジネス・チャンスが眠っている。社員の力を借りることで,必ずトップに立てると確信している。Novellはグローバルで日本に注力することをコミットメントしている。