Q:予算も担当者も少ないオンラインショップ部門では,顧客とのトラブル対策にどこまで力を入れるべきでしょうか?リソースが少ないからといって,手を抜くと本業である「リアル」ショップにも悪影響がありそうで心配です。
A:リアル店舗以上に「素早い対応」と「丁寧な対応」が必要です。マニュアルを作成して,効率的な対応でリソース不足をカバーしましょう。
電子商取引に限らず,顧客とのトラブルは起こってしまうものです。起こってしまったトラブルには,電子商取引だから,リアル取引(対面販売)だからという区別はなく,「素早い対応」が肝心です。
電子商店は販売業者の顔が見えず,声も聞こえないため,商品破損,遅配などのトラブルがあると,顧客の不安はリアル販売よりも増幅されるものです。そのため,商品到着日を明示する,商品到着が遅延する場合は事前に連絡をするといったトラブル防止策に加え,商品取り替え・返品・返金などのサービスを,リアル販売と同等かそれ以上のクオリティーで達成することが必要です。
リアル販売以上のスピーディーな対応を
たとえ,電子商取引でも,トラブル発覚後の商品取り替え・返品・返金などは,電子メールではなく,電話で処理するほうが顧客に誠実さが伝わります。また,顧客側に非があっても,気持ちよく応対することも大切です。電子商店担当者のあなたが,実際にいくつかの電子商店で品物を購入し,返品などの処理がどうなっているのかを比較してみることをお勧めします。
商品特性にもよりますが,電子商店の利用者は,昼間ではなく夜間に集中することが多いようです。それなのに,苦情対応を昼間の時間に絞っていたのでは,対応が遅れがちになり,顧客の不満は募ってしまいます。外部業者を活用しながら,苦情処理への対応を夜間まで延長することを,長期的には検討してみてください。
マニュアル,ひな形,自動返信などで効率的に
以上のことを見ていくと,リアル店舗以上に手間がかかりそうですが,これはマニュアルを整備し,メールのひな形を作成しておくことで効率化できます。顧客からの苦情に対して,誰が,何分以内に,どのような返事をするか?その返事の文面はどれか?こうしたことを決めておけば,短時間で対応ができます。また,メールが届いたら自動的に返信する自動返信機能を活用することも重要です。