PR

 米ロサンゼルスで開催中のゲーム関連イベント「E3」に参加し、その規模の大きさに改めて驚かされた。

 このイベントはもともと、コンシューマ機器の展示会「CES(Consumer Electronics Show)」の一角にあるテーマ・ゾーンだった。ところが1990年代半ば、大きな産業に育つとの判断から、CESから独立し、単独のイベントとしてE3が始まった。今回はその12回目に当たる。第1回のころに比べて出展企業数も来場者もぐっと増えており、産業の成長ぶりがうかがえる。

 さて、少子化が問題となっている日本では、ゲーム市場の先行きを憂える声が聞かれる。ところが米国では、成長産業との見方が強い。

 米国におけるゲーム業界団体のESA(Entertainment Software Association)がこのたび発表した報告書「Video Games:Serious Business for America’s Economy」によれば、米国のゲーム・ソフト産業は2004年に82億米ドルだったが、十数%の成長率を維持し、2010年には150億米ドルに達すると予測する。

 継続的な成長を見込める根拠の1つがゲーム・ユーザー層の多様化だ。報告書によれば、米国ではゲーム・ユーザーに占める女性の比率が20年前にはわずか14%だったが、現在は38%にまで増えた。加えて、ゲーム・ユーザーの25%が50歳以上と、シニア層の開拓にも成功しているという。

 ゲーム市場の成長とともに、ゲーム産業に従事する人の数も2004年時点の14万4000人から、2009年には25万人程度に増えると見込む。ゲーム開発者の給与水準が高いことも注目すべき点だ。平均給与は「ゲーム・デザイナ」が約4万2000米ドル、「3Dアーティスト」が約4万5000ドル、そして「プログラマ」は約6万米ドルと高い。米国の学卒新入社員の平均給与が約3万5000米ドルであることから、給与水準の高いゲーム産業は理工系卒業者にとって魅力的な就職先となっている。

 この報告書は、ゲーム産業が米国経済に与える影響は絶大だと結論付けているが、米国の主要ゲーム・ベンダーの米国内における売上高合計は約40億米ドルと、全体の半分にすぎない。つまり、ゲーム業界では存在感のある日本企業にとっても大きなビジネス・チャンスといえる。

 今回の展示会場でも、日本企業が構えた大きなブースに米国のゲーム愛好者が集まっていた。この光景を目の当たりにし、その力強さと将来性に期待感が膨らむばかりだ。