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Q:当社では,業務担当者の経験・ノウハウを新人にも伝えるため,現場で活躍している担当者を講師とした集合研修を行っています。この研修をeラーニングに移行すれば,日程調整や会場準備などの手間を減らし,研修コストを抑えることができるのではないかと考えています。教材の追加や更新をスムーズに行い,eラーニングで実績を挙げる方法について教えてください。


A:「短期制作ツール」や「テンプレート」を利用してみましょう。


 これまでeラーニングは,基本的な業務知識やITの基礎知識など,いわゆる“教科書的”な内容のものを従業員に習得させるための方法として利用されてきました。これらは短期間で内容が変わったり,もしくは随時更新されたり,といったことがありません。つまりeラーニングは,日々改善が求められる業務プロセスなどを習得させるためには,あまり利用されていなかったということです。

 しかし最近では,短期間でeラーニングの導入効果を確かめたい,あるいは経験を持つ社員の知識やノウハウをほかのメンバーに伝えたいといったように,eラーニングに求められるニーズが変化してきました。

 そのためにベンダー側も,このようなユーザー企業のニーズに応えられるeラーニングの開発に力を入れてきています。

 ベンダーによっては,短期制作ツールやテンプレートを利用して,効果的な教材を短期間で制作するサービスを提供しています。教材の内容も,アニメーションや動画など作成に手間のかかる要素をできるだけ少なくし,講義とテキストに絞り込むことで,短期間での制作や迅速な追加・更新を可能にしています。もちろん制作日数が少なくなるため,制作コストも削減されます。

 また,通常のeラーニング教材に加え,既にある「社内文書」や「掲示板」なども教材として利用するベンダーもあります。その教材の中から,現場のリーダーが各々の受講者に必要な学習内容を指示することで,受講者はスキルに合わせて学習することができます。これは,業務の中で蓄えられた知識やノウハウを人材育成にも再利用することができ,ナレッジマネジメント(知識管理)としても利用できるeラーニングと言えます。


業績への寄与を検証するために,効果測定サービスの活用も

 業績への寄与を検証するために,効果測定サービスを活用しましょう。各ベンダーのサービスを使うと,アンケートシステムなどにより,eラーニングの効果を測定することができます。また,効果的な教材を長期に渡って維持していくため,定期的に検証を行い,結果を教材に反映させることも重要でしょう。