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フリー・エンジニア
高橋隆雄 フリー・エンジニア
高橋隆雄


前回はAsteriskの機能概要を解説したので、今回はAsteriskのチャネル・インタフェースについて解説することにしよう。Asteriskは多数のチャネル、すなわちプロトコルに対応しており多種多様な電話機やソフトフォンが使用可能で、また組み合わせることができるのはこれまでにも何度か触れてきた通りだ。

・最近の動き

 本題に入る前にまずは最近のAsteriskを巡る動きから。日本時間の2006年6月6日にAsterisk 1.2.8の緊急リリースがあった。これはIAX2チャネルにセキュリティ上の脆弱性が発見されたとのことで、Asterisk1.0系でも1.0.11がリリースされ、1.0系最終バージョンであると考えられていた1.0.10も更新されることとなった。既存のユーザはこれらのバージョンへの更新が強く推奨されている。なお、当初の予定ではこの6月にはAsterisk 1.2系の後継である1.4がリリースされることになっている。

 一方、ちょっと面白い話題としては某社(海外製:ただし現在は終息製品)のIP電話機が一般市場に大量に、しかも安価で出回り始めたことだ。個人ですら何台も購入できるような価格で現在、流通している模様である。どこかが在庫処分で放出したのか、あるいは倒産物件なのかは分からないが、購入するなら今がチャンスかもしれない。品質・機能ともにかなり良いグレードのものである。メーカー名は伏せておくが、調べていただければすぐに分かるだろう。この嬉しい放出のため、筆者のWikiでも、この電話機の話題が増えつつある。

 もう一点、新しい動きとしてはオライリー・ジャパンから"Asterisk:The Future of Telephony"の訳本が『Asterisk-テレフォニーの未来-』というタイトルで出るようだ。6月3日発売予定なので本稿が掲載される頃には書店に並んでいることだろう。これも昨今の日本におけるAsteriskブームの影響だろう。しかしながら『ブーム』というと一過性のもの。ブームに終わずに、Asteriskがオープンソースのひとつとして日本でも定着してほしいものである。

 前置きが長くなったが、今回のテーマであるAsteriskのチャネルの話に入ろう。

各種プロトコルをサポートするAsteriskチャネル

 チャネルというとわかりにくいかもしれないが、要するに各プロトコルをサポートするためのモジュールのことである。アナログPBXの場合、電話機や回線を接続するにはラインセットと呼ばれるインタフェース・カードが必要だが、物理的なインタフェースがLAN回線だけで済むIP-PBXでは各プロトコルのためのソフトウエアがラインセット代わりというわけだ。もっとも、Asteriskは物理インタフェースもサポートするIP-PBXだから各種カード類のためのチャネルも用意されている。代表的な例としてはアナログ・インタフェースがこれに相当する。