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 連載「集団の知恵生かす“Web2.0”革命がやってくる」の第11回で紹介したSlim Devices社の「Squeezebox」というインターネット・ラジオの受信装置がある(図1,2)。今回は,Squeezeboxとオープンソースのストリーミング・サーバー・ソフトウエアSlimServerを紹介する。


図1●Squeezeboxの前面。左はリモコン。リモコンと背面・側面の色が白のモデルもある。大きさは192mm×93mm×80mm


図2●Squeezeboxの背面。左からヘッドフォン・ミニジャック出力,アナログ・オーディオRCA出力(左右),光デジタル出力,コアキシャル・デジタル出力,イーサネット・コネクタ,電源

 受信装置であるSqueezeboxは,無線LAN(11Mbpsの802.11bまたは54Mbpsの802.11g)またはイーサネット(10/100Mbps)でインターネットやLANに接続してストリームを受信し,再生する。無線LANが装備されていないモデルも存在する。

 表示部は320×32ドットの蛍光管で,64チャネルのステレオ・スペクトラム・アナライザ(30fps)や,アナログVUメーター,RSSニュース,をスクリーン・セーバーとして表示できる。SqueezeNetworkに接続すると,2006 FIFA World Cupのニュースも表示できる。

 SqueezeboxとSlimServerは,Windows NT/2000/XP,Linux(x86,PPC,MIPS),Mac OS X,Solaris(X86,Sparc),OpenBSD,FreeBSD,NetBSD(x86),BeOSの各種OSで動作する。Squeezeboxは単体での動作も可能である。


図3●SlimServerの制御画面
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 オーディオ再生用のハードウエアは,オーディオ・マニアの間で評価の高いBurr-Brownの24ビットDAC「PCM1748」を搭載している。DAC用のクロックは2個の専用水晶発振器から作られ,高品質のクロックが生成される。リサンプリング・ノイズ,ジッター,クロックのエラーなどが低減されている。低価格の製品では異なる周波数のクロックを単一のソースから生成している。装備するオーディオ出力は,アナログとしてRCAピン・ステレオ,ミニジャック・ヘッドフォンである。デジタル出力としては,S/PDIF RCAと光を各1個装備する。

 すべてのデジタル・オーディオの信号処理は,Xilinxのゲート・アレイで実行される。デコーディング,信号生成,フィルタリング,ミキシング,アテニュエーションの各処理がソフトウエアで実現され,チューニング可能である。さらにファームウェアの更新でアップグレードできる。

 Squeezeboxが再生できるオーディオ形式は,MPEG1/2 レイヤー2/3,VBR,CBR最高320Kbps,ロスレスのFLAC,Apple lossless,非圧縮のAIFF,WAVである。

 WMA,AAC,Ogg Vorbisは,SlimSeverがリアルタイムで変換してSqueezeboxにストリームして再生できる。

 ロスレスのFLAC形式の音楽データをオーディオ装置に接続して聴いてみたが,かなりの高音質で楽しめる。ただし,対応するサンプリング周波数は44.1kHzと48kHzのみで,96kHzには対応していない。このFLACファイルは,ロスレスで24ビット,96kHzのWMA形式を,24ビット,48kHzのFLAC形式に変換したもの。MP3Proは互換モードでデコードされるので高音質ではない。それに対してiTunesで作成されたDRMが付いていないAAC(.m4a)形式は再生可能だ。

 Squeezebox単体でインターネット・ラジオを聴くには,無料のSqueezeNetworkを使用して,ストリームを受信再生できる。SqueezeNetworkで聴くことのできるラジオ局は以下の通りで,SqueezeNetworkのサイトで追加できる。
・Pandora
・Radio.com-no boundaries
・SHOUTcast Internet Radio
・Live365
・RadioIO

 SqueezeNetwokがストリームできるのは,MP3形式とWMA形式の音声データである。

 さらにSlimServerに接続すると,MacintoshやPCに保存してある音楽ファイルを再生したり,SqueezeNetworkに登録されていないラジオ局を聴いたりできる。

 SlimServerの設定と拡張については,次回以降に紹介する。