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![]() 「アイデア雑記」とあるノートには、仕事、プライベートに関係なく、これはと思うことを書く。つまりネタ帳だ |
まず、頻繁に会いに行くのは原則、「ある程度本音で話せる関係ができて、システムの実態や投資方針が分かったところ」。ここまでは中堅クラスの営業なら誰しもやっていそうなことだが、池田の場合その先がある。
直近の受注は無理だが、来期やその次には可能性が高い、といった見込み客に対しては、電話やメールで時折連絡するという程度の距離を保っておき、セミナーなどの機会をとらえては訪問する。互いに負荷の少ない形から煮詰めて行くわけだ。もちろん、案件化の兆しが出れば、即、接近戦に切り替える。そんな池田の“ポケット”には、受注間近の案件から、これからじっくり距離を詰めていく見込み客まで様々な“煮詰まり具合”の案件がそろっている。
こうした緻密なアプローチには理由がある。池田は過去様々な会社で営業を経験してきた。その中で一番辛かったのは、「売りたくないお客さんに無理に売らなければならない時」。いわゆる「お願い営業」「押しつけ営業」の類である。だが、ポケットに見込み案件を温めておけば、期待の案件が頓挫しても、焦らず騒がず温めておいた別件に切り替えて、次のチャンスを狙える。お客さんに無理な営業をせずに済む。
池田にとってベストの状態は「楽しそうだから、取り組んでみる」と思える時。こうした気持ちで働ける状況を、池田は何よりも大切にしている。逆にこれさえできれば、「ガンガン仕事ができて結果も勝ち取れます」。もう百人力なのだ。
池田 克巳(いけだ かつみ)氏 |