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 中堅・中小企業におけるメインのサーバーで利用されているサーバーOSは,圧倒的にWindowsとなっている。これらメイン・サーバーの用途は基幹系業務が中心であり,オフコンに置き換わる形で導入されている。かつてのオフコン・ベンダーやディーラーの多くは,オフコンの代わりにWindows系OSを採用したサーバーを扱っている。当然の流れとして,中堅・中小企業の基幹系業務システムのデファクトOSはWindowsになっている。


Windowsが全体で8割強,その他OSはすべて1桁

 まず過去7年間のサーバーOSシェアの変遷を見てみよう。図1は,中堅・中小企業がメインで使用しているサーバーOSシェアの,2000年から2006年に渡る7年間の推移を示したグラフである。

図1●2006年までの7年間に渡るサーバーOSのシェア推移(Nは回答数)


 順に見ていくと,2006年のシェアはWindows2000が39.2%,次いでWindows2003が25.9%と続く。Windows2003は,2005年の14.6%から大きく伸びている。2005年に25.5%だったWindows NTは,2006年には18.8%へ減少した。しかし,2004年12月にNTへのベンダーサポートが停止したにもかかわらず,依然として2割近いシェアを持っていることは驚きでもある。これについては後段で触れたい。

 過去7ヵ年間の推移で見ると,Windows NTの圧倒的なシェアが2003年まで続き,2004年から2005年にかけて,Windows2000がNTに取ってかわる。Windows2003は登場以来急速にシェアを伸ばし,2006年にはNTを超えている。

 図2は「Windows対その他OS」の割合を時系列に比較をしたものだ。Windowsの「メイン化状況」がよりいっそう明らかになっている。2000年時点で69.6%のシェアを占めていたWindowsは,その後も着実にその割合を伸ばし,2006年ではNT,2000,2003を合わせたWindows系OSの合計シェアは全体の83.8%を占めている。

 一方,Windows以外のOSについては,過去7年間連続してシェア10%に満たない状況が続いている。

図2●2006年まで7年間の「Windows対その他OS」のシェア推移(Nは回答数)



サポート切れのNTが半数の企業で使われている

 先ほど触れたように,メイン・サーバーにおけるWindows NTのシェアは,2006年でも18.8%に達する。対象をメイン・サーバー以外にまで拡大すると,ベンダーサポートの切れたWindowsNTを,現在でも社内のどこかで利用している企業の割合は,49.7%と半数近くにまで膨れ上がる。グラフには無いが,年商10億円未満という企業規模の小さいところほどNTの利用率は高い。業種では建設業でのNT利用率が高かった。

 Windows NTを利用している企業は,今後どうするつもりなのか。2005年の調査結果と比較すると,「2003への移行」という割合が48.9%と高くなっているが,42.1%の企業は依然として「そのまま使う,使いたい」と答えている。これは企業規模に関係なく同じような傾向を示している。NTで動いているシステムについては「まだ使えるのならそのまま使う」という姿勢が未だに強いことが分かる。

 Windows NTをそのまま使い続ける理由は,「移行する必要性を感じない」が67.4%となっている。企業規模の小さいところほど,まだ「NTシステム」が使えるので「移行する必要性を感じていない」という事実も判明した。

 しかし,何らかの問題が起きた場合,ユーザー企業はサーバーの購入先にサポートを依頼するだろう。サポート切れのOSにマイクロソフトがどう対応するのかは別として,購入先はサービス/サポートを重要視している手前,なんらかの対応をせざるを得ない。本音としては相談を受けたことをきっかけにして,OSの切り替え+サーバーを含めた新規提案と持っていきたいところだろう。

 次回からは,話題性の高いオープン・ソース・ソフトウエアであるLinuxを取り上げたい。

 なお,調査の概要をご覧になりたい場合は,第1回をご参照下さい。

■伊嶋 謙二 (いしま けんじ)

【略歴】
ノーク・リサーチ代表。矢野経済研究所を経て1998年に独立し,ノーク・リサーチを設立。IT市場に特化した調査,コンサルティングを展開。特に中堅・中小企業市場の分析を得意とする。