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 日本通運グループの日通商事は2006年2月、UHF帯無線ICタグシステムを日本で初めて実稼働させた。自動車部品の梱(こん)包輸出業務の精度向上と効率化が目的で、専用バケットの一括検品などのためにUHF帯ICタグを採用した。100%の読み取り率を実現するため、業務の流れなどを工夫した。

 自動車関連部品メーカーの東洋電装(本社・東京都港区)が発注した部品を、同社の中国・上海工場に輸出する業務にICタグを適用した。東洋電装から発注を受けた部品メーカーは、日通商事の物流センター(三重県鈴鹿市)に部品を納入する。大部分の部品は、東洋電装独自の専用バケットに入れて納品される。日通商事はこれを検品し、指定された仕向け地別に分けて外装容器に積み込み、それをさらにコンテナに積んで輸出する。こうしたバケットの仕分けや、コンテナの積み込みの際の検品は、これまで目視に頼っていた。積み込んだバケットの一覧表なども、人手で作成していた。こうした作業にICタグを適用することで、効率化と精度の向上を図った。ICタグシステムは、東レインターナショナルが構築した。

最大24個のICタグを完全に一括読み取り

 ICタグを使った作業の流れはこうだ(図1拡大表示】)。部品メーカーが納入するほとんどのバケットには、品番や数量、仕分け先などをコード化した2次元コード(QRコード)を印刷したラベルが張られている。日通商事は届いたバケットにICタグラベルを張り、そのあとQRコードとICタグをハンディ型リーダーを使って読み取り、両者をひも付けてデータベースに登録する(写真1)。

図1 ICタグを使った検品の流れ 従来は外装容器への仕分けなどを目視で行っていた(日通商事の資料を基に作成)。【クリックすると拡大表示】

写真1 専用バケットに張り付けた荷札(左)とICタグラベル(右) 外装容器に入れた状態