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Powerアーキテクチャの新しいロゴ。中央の輪は,Powerアーキテクチャというエコシステムを意味している。
Powerアーキテクチャの新しいロゴ。中央の輪は,Powerアーキテクチャというエコシステムを意味している。
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Powerアーキテクチャの命令セットに関する規定の変遷。(図:Power.org)
Powerアーキテクチャの命令セットに関する規定の変遷。(図:Power.org)
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 Powerアーキテクチャの推進団体のPower.orgは,コンピュータ向けと組み込み機器向けに分かれているPowerアーキテクチャの命令セット2種類を,次期バージョンで統合するロードマップを発表した。現在,Powerアーキテクチャの命令セットなどを管理するPower Architecture Advisory Council(PAAC)が策定作業を進めており,2006年第3四半期中に正式に発行するという。2006年7月24日から開催中の「Freescale Technology Forum(FTF) 2006」と「43rd annual Design Automation Conference (DAC) 」の会期に合わせて発表した(Power.orgの発表資料)。

 Powerアーキテクチャの命令セットとしては現在,サーバー機などに搭載するマイクロプロセサ向けに策定した「PowerPC 2.02」と,組み込み機器向けマイクロプロセサを想定した「PowerPC Book E」が存在する。前者は米IBM Corp.がマイクロプロセサ「POWER5」に,後者は米Freescale Semiconductor, Inc.が「PowerQUICC」に実装するなどしている。新たな命令セット「Power ISA Version 2.03」では,こうした既存の命令セットの内容を大きく変更することなく1種類に統合する。統合する理由としてPower.orgは,仮想化技術などサーバー機向け命令セットの技術が組み込み機器で必要となったり,その逆のニーズも生まれたりしていることを挙げた。さらにマイクロプロセサやソフトウエア,システムの開発メーカーが,自社製品を適用できる用途が拡大するといった利点もあるとする。

 PowerPC 2.02の仕様書は,アプリケーション・レベルのプログラムが利用する基本的な命令セットを規定した「Book I」,仮想環境(VEA : virtual environment architecture)などに関する規定「Book II」,メモリ遷移などOSレベルの命令セットの規定「Book III」で構成されている。一方のPowerPC Book Eは,一般的な命令セット全般を規定する「Book E」と,組み込み機器に特有な可変長符号化(VLE : variable length encoding)やキャッシュ・ロッキングなどを規定する「APUs」で構成されている。新バージョンとなるPower ISA Version 2.03では,これらを「Book I」「Book II」「Book IIIs」「BookIIIe」「BookVLE」として再構成する(図2)。

 Power.orgは今回,Powerアーキテクチャの新しいロゴも発表した。中央の輪はPowerアーキテクチャというエコシステムを意味し,その輪の動きのある描写によってエネルギーと活力を表現していたという。