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 皆さんの会社では,サーバーをどういった場所に設置しているだろうか?

 取材などの経験にもとづいて言えば,1990年代までは,専用のサーバールームにサーバーを並べていた企業が多かったような気がする。当時の情報システム部門の多くはサーバールームと隣接した場所にあり,サーバーをガラス越しに横目で見ながらユーザー取材することもあった。ちなみに当時の企業情報システムのメイン・サーバーのほとんどは,ベンダー独自仕様のメインフレームやオフコンであり,現在のサーバーよりひと回り以上大きかった。

 それが,21世紀に入って以降,ユーザー企業を取材で訪れても,サーバーの設置場所を直接目にする機会が減っている。最大の理由は,セキュリティ・チェックが以前より厳しくなり,ほとんどの取材場所が来客専用の応接スペースになったことだ。たまにオフィス内に通されても,サーバーの小型化が進んだせいか,設置場所はあまり目に付かなくなった。

 ITproでは現在,調査会社のノーク・リサーチに「データで見る中堅・中小企業のIT導入実態」の連載をお願いしている。中堅・中小企業931社を対象に,業務アプリケーションやサーバーなどの導入実態を調査した結果をまとめたものだ。その連載の中では,サーバーの形状設置場所についての報告があった。

 調査によると,メイン・サーバーの形状は6割程度がタワー型。ラックマウント型は急速にシェアを伸ばしているところだ。調査対象が年商500億円以下の中堅・中小企業であることを考えると,中堅・中小企業よりもサーバー導入台数が多い大企業では,ラックマウント型がすでに主流になっている可能性が高い。

 サーバーの設置場所は,約半数が専用のサーバールーム,残りは通常の事務所内である。企業規模が大きいほど専用のサーバールームを持つ比率は高くなるが,年商100億円以上の中堅企業でも3割近くのサーバーは事務所内に設置されている。記者は1990年代の体験から,「サーバーはサーバールームに設置するもの」と漠然と考えていたため,結構,通常のオフィス内にあるものだな,という印象を受けた。

 もちろん,専用のサーバールームがなくても,無停電電源装置などサーバーを安定稼働させるための設備はそれなりに整えることはできる。ただし,ちょっと心配になるのは,冷却ファンの騒音やサーバーからの発熱で,オフィスで働く人たちの環境が悪化していないかどうかだ。プロセサの性能向上に比例するように,サーバーからの平均的な発熱量はここ数年で4~5倍に増えているという話もある。

 ITproの姉妹サイトであるEnterprise Platformでは,8月の企画としてコンピュータの消費電力や発熱をテーマとした「エコ・コンピューティング」を掲載している。プロセサやコンピュータの省電力機能,サーバーの冷却機能,さらにデータセンターでの空調設備など,コンピュータが周辺環境に与える影響を抑える最新技術をレポートしている。サーバーが引き起こす“環境問題”に興味のある方は,ぜひご覧になっていただきたい。

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