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回答

残念ながらIP電話の番号(050)を問い合わせても番号は分かりません

 NTTが提供している電話番号問い合わせサービス104は地域性を重んじた仕組みになっています。特に皆さんが問い合わせする場合、住所や地名や店舗名や会社名で聞くのが普通でしょう。その場合、電話番号の最初にある03(東京)、06(大阪)などの局番を使って電話番号の検索を容易にしています。

 しかしながらIP電話の050は携帯電話と同じで地域性を持たない電話番号となっています。

 また、一般電話(NTTなど)の場合は電話加入権と言う制度で成り立っており、昔は約8万円程を払わないと電話番号をもらえませんでした。そのため企業、個人は電話番号や電話に関する届けは明確に手続きをしており、電話の事業者が管理しやすい状態と成っています。

 IP電話番号や携帯電話番号には加入権制度(一部の携帯でのSIMカード買取は除く)がなく事務手数料のみで電話番号の取得と廃止ができるため、登録、廃止と同一電話番号に関する所有者のサイクルが短くなっています。特に、携帯電話の場合、新規購入と機種変購入では端末の実売価格が大きく違うので、消費者の意識が「番号が変わっても安く入手した方がいい」というように変わったものと思います。

 そのため電話番号を管理する上で非常に困難になっているわけです。加えて、元々104サービスはNTTの組織で作っているため、他の通信事業者の050番号は管理外です。だから電話番号サービスは実施されていません。

 しかし、IP電話番号(050)に関しては企業での使用が促進されつつある現在、その企業の電話番号案内サービスが望まれています。

 ホームページでの企業検索が一般的になりホームページに書かれてある電話番号に電話しますが、まだ104に問い合わせしている人達も多く残っているだろうと予想されます。

 IP電話が一般の人に認知されて約3年(2003年頃から)と考えますと、サービスの普及は未だと思われていますが、既に電話というくくりでは何十年も使われているものです。ユーザーに普及している電話番号サービスの050や090などでの対応は、業界含めて後手後手になっているのは否めません。

 104番号サービスの他にもIP電話にはクリアしなくてはいけないものが、色々とあります。

 例えば、電話が着信すると外付けのベルが鳴るようなもの。ガソリンスタンドや中古車センターのようなところでは、事務所の中は無人になります。外に付けたベルを鳴らして電話の着信が確認できるものが必要です。050回線での着信者課金(0120など)への対応や、緊急電話、各種3桁のサービス電話への発信。また企業の中ではPBXの設定により050に発信できない現象が起こっているところもあります。

 その他、私が知らないものでも、アナログ回線でできて、IP電話回線でできない事はまだ数多くありそうです。

光ファイバの意外な弱点

 また、光ファイバ上でのIP電話が急速に普及していますが、様々な不具合が見え隠れしています。

 光終端装置の終端処理不具合による接続不良や、局社内の装置の不良。特に普及速度が速い関西地域では光網の工事や故障のお知らせが続発しています。

 光ケーブルの敵には色々なものがあります。ケーブルとケーブルのジョイント個所の処理不良は代表例。特に水が入ると処理の能力が激減します。人為的なものばかりではなく、カラスが巣作りのため、光ケーブルを切断する事故が東日本に多く、西日本ではクマゼミが光ケーブルに卵を産みつけるためケーブルに穴を空けケーブルを破壊する事例が出ています。関西電力系のネット配信企業では昨年1000件の故障がクマゼミによる被害と報告されています。

 多分、その昔電話線をめぐり様々な要因で切断されていて、一般のメタル回線はその事例により改良されてきて、安定した通信回線を確保したと考えられます。

 光ケーブルに関してセミやカラスの攻撃を予想はしていませんでしたが、今後光ケーブルの改良が進み、安定した通信回線となると考えられます。

 このように様々な要因でIP電話の障害はありますが、メタル回線が安定した電話網に成長したように、きっとIP電話も一般回線に負けないぐらいの安定した電話になると思います。

 あとは、IP網を提供している企業の「IP網は絶対に切れないとは、保障するものではありません!」と言っているサポート・センターの姿勢と企業体質を変えないと、安価なIP網での電話システムの構築ができません。

 IP電話のインフラ整備は始まったばかりです、でもそれだから仕方がないでは済まされないのが現実です。私たち、IP電話関係者は、旧来のシステムをお手本にしつつ、新しい発想を織り込み、もっと便利で、もっと楽しいIP電話インフラを構築していきます。

 今は導入を待とうではなく、導入しようと考えて下さい。既に便利で楽しいIP電話インフラとなっています。


柿原 亘(かきはら わたる)
スカイウェイブ株式会社 福岡R&Dセンター センター長
福岡県大牟田市出身
大牟田高校電気科卒業後三井石炭勤務。平成元年ソフトハウスに移籍、主にOA系システム開発。平成9年独立、携帯コンテンツ、ネットカフェ立上げ。平成12年スカイウェイブ。IP電話事業に従事。IP電話の将来性に惹かれIP電話の企画、営業を担当。現在、福岡でIP電話ソフト開発関連施設の立ち上げに従事している。