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フリー・エンジニア
高橋隆雄 フリー・エンジニア
高橋隆雄

前回はAsteriskのとりあえずのインストールと起動確認まで行ってみた。今回はこのAsteriskを使ってみることを中心にインストールの続きと動作確認を行うことにしよう。なお、基本のインストールは前回のものをベースとしているので、前回をお読みでない方はまず、そちらを見てインストール作業を行ってほしい。

・サンプル設定ファイルのインストール

 Asteriskには初期の設定ファイル類が同こんされており、前回実行した「make samples」によってこれがインストールされている。このためAsteriskを起動すると一通りの機能が試せるようにはなっているのだが、設定ファイルが結構複雑でそのまま利用するには若干、敷居が高い。そこで筆者は、より簡単に使えるサンプル設定ファイルを提供している。筆者のWikiのサンプル設定ファイルをダウンロードして使用してほしい。以降の説明はこのサンプル設定ファイルを元に行うことにする。

 まず最初に、既にインストール済みのサンプル・ファイル類をバックアップする。/etc/asteriskディレクトリにあるファイルを別な場所に移せばよい。

# cd /etc/asterisk
# mkdir bak
# mv * bak/.
mv: cannot move `bak' to a subdirectory of itself, `bak/./bak'

 最後に表示されるエラーはbakディレクトリそれ自身を、その下に移動できないという意味なので気にする必要はない。次にサンプル設定ファイルを入手し、このディレクトリ上に展開する。

# tar zxvf conf_sample2.tar.gz

 これで準備は完了である。もしAsteriskを起動していたのであれば一回停止し、再起動するか、あるいはまだ起動していないのであればasterisk -vvvvcで起動してみてほしい。メッセージがたくさん表示され、以下のようにCLIプロンプトが出れば問題なく起動している。

~前略~
[skipping chan_phone.so]
== Manager registered action DBGet
== Manager registered action DBPut
== Parsing '/etc/asterisk/enum.conf': Found
Asterisk Ready.
*CLI>

 さて、このサンプル設定ファイルではあらかじめ内線番号として201~209が定義されている。まずはソフトフォンを使って内線電話をひとつ追加してみることにしよう。

・ソフトフォンの入手とインストール

 パソコン上で動作するフリーのソフトフォンはいくつかある。著名なところではSJ Labs.のSJ Phone、CounterPath(旧Xten)のX-Liteなどだ。

図1●ソフトフォンX-Lite 3.0 Freeの画面
 当然だがソフトフォンの場合にはパソコンにサウンドの機能があり、マイクとスピーカがついていないと使えない。使用にあたっては両手が空くのでヘッドセットを利用するのが便利なのだが、実際にソフトフォンを使っているユーザーはハンドセットを好む人が多い。どうもヘッドセットでは「電話している」という感覚とズレがあるためのようである。

 ハンドセット類はどれでも通話は可能だが、キーパッド類は各ソフトフォンの対応に依存するため使えないことがある。ソフトフォンで対応しているハンドセットを入手する必要がある。現実には日本の市場で入手できるハンドセットはそのほとんどがSkype用でSkypeクライアントに対応している。しかしながらその実態は汎用のハンドセットなためOEM元を突き止めれば他のソフトフォンでも使えるものが結構ある。

 少し話がそれたが、ソフトフォンの設定を行ってみることにしよう。ここではSIPクライアントとしてCountePathのX-LiteをWindows上で動作させる例を示すことにする。先ほどのCounterPathのページからX-Lite 3.0 Freeをダウンロードしてインストールする。起動すると図1のように表示される。