理化学研究所は,次世代スーパーコンピュータ「汎用京速計算機」の概念設計を開始すると発表した。概念設計では二つのシステム構成案を検討する。一つは富士通が提案したもの,もう一つはNECと日立製作所のそれぞれの提案をまとめたものである。理研はこの概念設計で,二つのシステム構成案の詳細な性能評価やコスト評価を進め,2007年3月までに汎用京速計算機のハードウエア上のシステム構成を固める計画である。

 汎用京速計算機は,文部科学省が推進する「最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用」プロジェクトの一環として開発する次世代スーパーコンピュータのプロジェクト名。目標とする演算性能がLinpackベンチマークで10P(ペタ)FLOPS(=1京FLOPS)であることからこの名が付いた。

 理研は,概念設計の対象となる今回の2案の詳細を明らかにしていないが,「2案の大きな違いはマイクロプロセサ1個の演算性能とそれをいくつ利用するか,の違いにある」(理研)と説明する。目標とする10PFLOPSを実現する上でマイクロプロセサ1個の性能と総数の選び方にいくつかの選択肢がある。例えば,10GFLOPSのマイクロプロセサを100万個用いて実現するか,100GFLOPSのマイクロプロセサを10万個用いて実現するか,といった選択肢である。

 なお,これまで候補となっていたシステム構成は4案あった。今回の決定でこれを二つに絞った。「単純に四つから二つ選んだというよりは,各案の良いところをピックアップして再構成した」(理研)という。