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 日経コンピュータが実施した「企業のIT力調査」で浮かび上がった大手企業のシステム部門の実態を紹介する連載の3回目は、「システム企画・品質管理」を取り上げる。システム開発をITベンダーに発注する際、RFP(提案依頼書)を必ず作成している企業は、調査に回答した178社のうち33.1%。「作成しないときもある」と回答した企業が54.5%だった(図1)。

図1●RFP(提案依頼書)を作成しているか(%)
図1●RFP(提案依頼書)を作成しているか(%)

 ユーザー企業が、思いどおりのシステムを手に入れるための第一歩が、RFPの作成だ。どのようなシステムを提案してもらいたいのかを明確にしない限り、ITベンダーも提案のしようがない。全体の9割近い企業がRFPを作っているのは順当な結果と言える。一方で、「作成していない」と答えた企業も12.4%あった。

 システムの品質管理については、プログラムや仕様書などの品質をチェックする担当者がいるかどうか聞いたところ、「専任者がいる」のは12.4%。「兼任者がいる」のは43.8%だった(図2)。半数を超える企業が、何らかの形で品質管理担当者を置いていることがわかった。システム障害が企業に与えるダメージが大きくなるにつれ、システムの品質確保を重視する企業が増えているようだ。だが、品質担当者が「いない」と答えた企業も42.1%に上るなど、品質管理に消極的な企業も目立った。

図2●プログラムや仕様書などの品質を管理する担当者がいるか(%)
図2●プログラムや仕様書などの品質を管理する担当者がいるか(%)

 システムの品質向上にはテストが不可欠。そこで、テストに業務部門が参加しているかどうかについても調べた。その結果、「ほぼ全般的に参画している」と答えた企業が40.4%に上った(図3)。「テストの実施だけは携わっている」と答えた47.8%を加えると、9割近い企業で、業務部門がテストに携わっている結果だった。

図3●テストに業務部門が参加しているか(%)
図3●テストに業務部門が参加しているか(%)

 日経コンピュータでは、企業の「IT力」を、「IT投資の管理」、「ユーザー・サポート」、「IT部門の組織づくり」、「システムの全体最適化」、「品質・プロジェクト管理」、「システム企画」、「運用・保守」の7分野に基づき分析。大手企業の「IT力」を数値として算出した。詳しいランキングは、こちらのページで紹介している。

 「企業のIT力調査」は日経リサーチの協力で実施。上場企業・非上場有力企業2223社に調査票を送付し、今年5月から8月にかけて178社から有効回答を得た。調査票のうち、意見を聞くものや全体の傾向の分析だけに使うものを除いた63の設問(副設問含む)について編集部が配点。さらに、日経コンピュータが主催する「システム部長会」の会員45人から寄せられた、質問項目の重要さに関する意見を配点に反映して出したスコアを算出、偏差値化してランキングを作成した。調査票の詳細および178社の回答企業一覧も、上記で紹介したページに記載している。