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 7月21日、東京・恵比寿で日経BP社(日経ビジネスアソシエ、日経デザイン)は「Webデザイン・マーケティングセミナー」を開いた。企業Webサイトの発注者、その仕事を受ける制作者など、幅広い立場の聴講者が参加した。

 この日の講演者は、ゴルフ会員権などの販売サイトを運営する本田晃一氏(1NETの日経ゴルフ代表)、制作の立場から売れるWebサイトづくりをサポートしている渡辺修平氏(テンダックス代表)だ。まず本田氏が「売れるホームページの作り方」、渡辺氏が「集客できるウェブサイト制作の秘訣」というタイトルで基調講演を実施。続いて両氏と勝尾岳彦・日経デザイン編集長が、聴講者からの質問を交えたトークセッションを行った。

 ここでは4時間に及んだセミナーの要旨を紹介する。

講演1●売れるホームページの作り方
本田晃一氏(1NETの日経ゴルフ)

講演1の講師を務めた本田晃一氏。優れた営業マンのノウハウや高額商品を購入する顧客の心理を勉強し、サイトに落とし込むことによって“売れるサイト”を構築することに成功した。まず、“消費者に支持される”ことを考えるべきだと説く

 現在、本田氏は四つの販売Webサイトを運営し、年間18億円の売り上げを記録している。父が経営していたゴルフ会員権販売会社のサイト「1netの日経ゴルフ」を担当したのが、サイト運営を行うようになったきっかけだった。

 同サイトのデザインは、いわゆる格好よさとは一線を画したものだが、利用者を引きつける要素を随所に盛り込んでいる。トップページの左上には、会社の電話番号や扱っているゴルフ会員権の地域別リストなど、利用者がまず欲しい情報を記載する。ページ中央には「ゴルフ会員権相場 毎日更新しています」というサイトの売り文句やサービスの特徴、顔写真入りの営業スタッフのリストなどを並べている。

 特にWebデザインの勉強をしたわけではないという本田氏が参考にしたのは、営業マンの持っているノウハウや購買者の心理だった。販売サイトではまずセールスの根幹を理解する必要があると考え、営業マンに話を聞き、顧客の心をつかむために必要な要素をサイトに反映させた。また顧客層と重なる人を20人ほど集めてネットサーフィンしてもらい、どういうサイトが買い物をしやすく、どういうサイトが利用しにくいかについて調べた。

 こうした研究の末にたどりついたポイントの一つは、サイトの目的を一目で分かるようにすることだった。どういう商品を売り、どのようなサービスを提供しているのか。このサイトを閲覧するとどういうメリットがあるのか。まず顧客が知りたい情報を、目に付きやすい場所に配置する。その商品やサービスを開発した背景のストーリーも提示した。

 実はゴルフ会員権の販売では、会員権そのものの内容と同時に「誰から買うか」という点が顧客にとって重要な判断材料となる。そこで、社員紹介のページでは、社員が子供をあやしているような写真を載せていった。サイト上で社員の個性を打ち出し、営業スタッフのファンになってもらうことが狙いだ。

 また、ゴルフ会員権に似た商材を扱う不動産関連サイトを見て、客の信頼を得られるつくりを研究した。そこでは、例えば「社歴40年」という表示や会社写真の掲載が会社の存在感を示し、信頼を得る手掛かりとなっていると本田氏は考えた。

 このような蓄積を、本田氏はサイト作りに生かしてきた。「売れるWebサイトを作るには、まず消費者に支持されること」という意識が、その根底を支えている。