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 米VMwareが10月2日(米国時間)に,仮想化関連の重要な新製品を2種類発表した(関連記事:VMware,仮想環境を変換する無償ツールの新版を提供へ)。仮想マシン管理ツールの「VMware Infrastructure 3.0.1」と仮想マシン変換ソフトの「VMware Connector 3」だ。仮想化プラットフォームに関してMicrosoftとVMWareのどちらを採用するかまだ結論を出していないユーザーにとっては,これらの製品が結論を下す助けになるだろう。

 VMware Infrastructure 3.0.1は,VMwareが6月に出荷したVMware Infrastructure 3のアップデート版である。この製品を使うと,企業ユーザーはハードウエアとソフトウエアの割り当てプールを分離して,既存リリースを効率よく利用しながら仮想マシン(VM)インフラを集中管理できるようになる。VMware Infrastructure 3.01は,ESX Server(バージョン3.0.1)とVMware VirtualCenter(2.0.1)で構成されている。

64ビット・システムを正式サポート

 それでは,VMware Infrastructure 3.0.1の新しいポイントを解説しよう。まずVMwareは,Windows ServerやRed Hat/SuSE Linux,Sun Microsystems Solarisなどの64ビット・システムに対して,無制限の完全なサポートを提供し始めた(VMware Infrastructure 3は,64ビット・プラットフォームの「実験的な」サポートのみ提供していた)。ユーザーは1台の64ビット・ハードウエアで,32ビットと64ビットの仮想化ワークロードを並列実行できるようになった。アプリケーションの64ビットへの移行を始めたいが,その前にテストをしたいと考えている企業にとって,これは非常にうれしいニュースだろう。

稼働中の仮想マシンをESX 2.xからESX 3.0へ移行可能に

 さらにVMware Infrastructure 3.0.1には,ユーザーがESX Server 2.xからESX Server 3.0への移行を,適切かつ安全な方法で,しかもダウンタイムを全く発生させずに実行できる素晴らしい移行機能が含まれている。これには,ESX Server上で稼働中の仮想マシンを,稼働させたまま別のESX Serverに移動する「VMware VMotion」という技術を使用している。従来のVMotionは同じバージョンのESX Server間でしか使用できなかったが,VMware Infrastructure 3.0.1を使うと,ESX Server 2.xからESX Server 3.0に,仮想マシンを移動できる。仮想ハードウエアをアップグレードしてESX Server 3.0のサポートを向上させるには,仮想マシンの再起動が必要だ。ただし再起動は,必要に応じて最も都合のいい時間帯に実行するようスケジューリングできる。

 VMwareは,米国以外の市場向けに自社のソフトウエアをローカライズするという長期に渡るプロセスも開始した。VMware Infrastructure 3.0.1を皮切りに,同社は日本とドイツの市場向けにローカライズされたソフトウエアを追加する予定で,VMwareは他の市場も順次追加していく予定だという。

 VMware Infrastructure 3.0.1は,サポートとサブスクリプションの契約を結んでいる全ユーザーに無料で提供される。VMwareによると,同社のほとんどのユーザーが対象になるそうだ。

仮想マシン変換ソフトが無償化

 VMware Converterに関しても新機能の追加があった。VMware Converterは,物理的な環境を仮想環境へ(P2V),そして仮想環境を別の仮想環境へ(V2V)変換するソリューションであり,ユーザーは既存のサーバー設定(物理マシンでも仮想マシンでも構わない)を取り出して,新しい仮想マシンに変換できるようになる。VMware Converterの新しいバージョンでは,前バージョンのようにマシンを終了させなくても,電源が入っている間に実行中のマシンをイメージ・ファイルに変換できるようになった。

 VMware Converter 3は現在公開ベータ・テスト中だが,刺激的な製品である。この製品を使うと,企業ユーザーは仮想環境で製品のワークロードをテストして,必要とするパフォーマンスが得られるかどうか確認できるようになる。新しいワークロードを実験的に使うときは,この製品が最適だろう。もっと刺激的なのは,そのコストである。何とVMware Converter 3は,無料なのだ。VMwareは2つのバージョンのVMware Converterを公開している。1つは誰でもWebサイトからダウンロードできるバージョンで,これは一度に1つのマシン変換しか行えないという制限がある。2つ目は,ユーザーがサポートとサブスクリプションの契約を結ぶと入手できる,企業向けのバージョンだ。

 いくつかの制約があることにも触れておかなければならない。VMware Converter 3はWindowsでのみ利用可能で,現時点では32ビット版しかない。しかしこの製品の要点(レガシー・マシンを仮想環境に変換すること)を考えると,多くの企業ユーザーにとって,これらの制約は大した問題にはならないだろう。VMware Converterが,VMware ServerやVMware PlayerといったVMwareの無料ツール群に仲間入りする。