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平本健二氏写真
平本 健二(ひらもと・けんじ)

ウッドランド執行役員/コンサルティング事業部長

慶應義塾大学理工学研究科修了。大手システムインテグレータでシステム開発、戦略立案などに従事。コンサルティングファームや官庁を経て、現職。ビジョン構築、IT戦略、IT投資管理、人材育成からシステム立案まで幅広く取り組む。政府の推進するCIO育成、EA構築、業績測定において中心的な役割を果たしている。

 2006年3月、「業務・システム最適化の平成18年度の取り組みについて」の中で最適化計画対象業務に対して「最適化効果指標、サービス指標」の策定が指示された。その取りまとめが府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議のサイトで公表されている。

 ここでは、ベンチマークとして使える「共通指標」、事業の戦略ごとに設定される「個別指標」、運用状況を管理する「サービス指標」で構成されているが、目的別に指標が設定されているだけで評価のフレーム化が行われていない。2005年12月のCIO補佐官WGの報告書「CIO補佐官 ワーキンググループ3最終報告書― 最適化実施及び実施の評価 ―」ではPRMに基づく構造化された成果指標について検討されてきているが、参考にはしていないようである。

■個々のシステムで現在付けられている指標

 具体的に、公表された「最適化効果指標、サービス指標」を見てみると、共通効果指標の「経費削減」と「削減業務処理時間」のみ指標にしている事業もあれば、共通指標に加えて個別指標やサービス指標まで設定したものまでレベルは様々である。例えば、「行政情報の電子的提供業務」の指標を見てみると、効果の削減目標の共通指標以外に、個別指標として「機器の集約数」や「データベースの見直し達成率」を指標にしている。外部的な視点も含めて、「行政情報を利用する人の満足度」、「ワンストップ度」のような評価指標を入れれば成果の評価がしやすいと思われるが実際には入っていない。

 これは一例であるが、評価指標がバランスよく配置されているものはほとんど見あたらないのが現状である。多くのシステムを評価するのであるから、ベンチマークやレビューが簡単にできるようにフレームワークを積極的に活用していくべきである。まだプロジェクト期間は長いことから、今後見直しを図っていくことが期待される。現在、IT戦略本部の電子政府評価委員会において、満足度も含めた指標の検討が本格的に始まっている。