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ITリーダーは自らの成功のために,そして企業の成功のために何を成すべきだろうか。米ITリサーチ会社ガートナーのアナリスト,Dale Kutnick(デール・カトニック)氏が,今注目の八つの領域それぞれについて解説する。Part4では,企業の根幹を成すビジネスプロセスについて述べる。Dale氏は「システムで出来上がったプロセスに,あえて人手を介在させよ」と提案する。(構成=ITpro)


 最近,興味深い動きが見られます。それは,顧客に直接関係するビジネスプロセスが「ぎゅうぎゅう詰め」なってきたことです。ここ数年間,企業はアウトソーシングを進めてきました。コールセンターはアウトソーシングが進んだ領域の代表的な例です。欧米では非常にコストがかかるので,顧客からの電話を海外で受けるケースが増えています。

 しかし,コストが増えるとしても,そのプロセスに数名を加えることが必要かもしれません。あまりにも効率化を進めすぎて,弊害が出てきたと思うのです。顧客向けのプロセスの効率を図りすぎたのではないでしょうか。人間が介入し,顧客の意見を聞くことによって,新しい発見や気づきがあるかもしれません。クロスセリングができるかもしれません。プラスαの価値が生まれるかもしれません。

ビジネスプロセス改革

2008年までに,既存ビジネスプロセスを見直し,重要プロセスにあえて人手を介在させ,新たな価値創造のための足場を作るべき


 例えばログインした人が優良顧客の1人だとします。人間にルーティングするようにプロセスを変更して,「ようこそ。どんな商品をお探しでしょうか」と聞く。すべてのお客さまにする必要はありません。しかし,ベスト・カスタマーの場合には十分価値がある行為かもしれません。

 つまり,顧客に直接接しているビジネスプロセスを洗い直して,人間を介入させるようにすることがポイントです。システムで作られたプロセスに,戦略的に人間を介入させていくことによってプラスになります。これはビジネスプロセス・マネジメントの一つとして十分に投資するべきIT案件だと思います。ビジネスプロセスをよりよく理解することが,ITのあり方を考える上で重要です。

 これはITによる経営効果です。コスト削減ではありません。より効果的にビジネスを捉えるためのITです。IT組織がユーザー部門に対してそうした提案をするようになるのではと思われます。

≪11月21日(火曜日)公開の次回は,IT基盤&運用について解説します≫


■ITリーダーがとるべき八つのアクション 目次

総論:ITリーダー、成功へのエール 
Part1:ビジネス・インテリジェンスと情報管理 
Part2:エンタープライズ・アーキテクチャ 
Part3:アプリケーション管理 
Part4:ビジネスプロセス改革 
Part5:IT基盤&運用 
Part6:セキュリティ&リスク管理 
Part7:ソーシング&ベンダーリレーションズ 
Part8:プログラム&ポートフォリオ管理