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その後の人生を大きく左右してしまう転職。失敗は許されない。しかし、転職情報の入手方法や現在の勤務先への退職の意思の伝え方など、真剣に考えれば考えるほど様々な疑問が浮かんでくる。疑問点を解消せずに転職活動に臨むと、それだけで不安になり、思わぬ失敗を招いてしまう恐れもある。そこで、転職でつまずかないための勘所を探ってみた。

1.準備

転職理由を自問自答せよ

 「なぜ転職するのか」と自問自答してみよう。キャリア形成の一環として転職を考える人は多いが、すべての人がそうだとは限らない。職場の人間関係がうまくいっていなくて心機一転を図りたい、あるいは転勤を命じられたがマイホームを買ったばかりなので住居を変えたくないといった理由で転職を考える人も珍しくない。

 転職の動機は何であっても構わないが、大切なのは転職の理由と新しい職場に求めていることを明確にすること。それを満たしてくれる会社が自分にとって「よい会社」なのである。転職動機があやふやだと、会社選びの基準が定まっていないので、転職に失敗する危険性が大きい。自問自答することから転職活動は始まる。

情報収集に手間を惜しむな

 転職に関する情報はどうやって収集するのか。IT業界の転職経験者の話をまとめると、(1)転職情報誌、(2)転職情報サイト、(3)新聞の求人欄、(4)転職紹介会社(エージェント)や人材バンク、(5)知人――から情報を集めている人が多かった。情報誌の利点は様々なIT企業を比較して検討できること。転職情報サイトだと鮮度の早い情報を得られる。また、新聞の求人欄は幹部社員の募集を見つけるのに役立つといわれる。

 ただし、いずれも公開情報で、誰の目にも触れられる。これに対し、エージェントや人材バンク、知人からの情報は限られた人にしか入手できないだけに、貴重な情報も少なくない。IT業界に勤めている学生時代の先輩から「ITコンサルタントが辞め、欠員が生じている」と聞き、すぐさま人事部門に問い合わせたところ、トントン拍子で転職の話がまとまったケースもある。日頃から同じ業界に勤める知人と情報交換しておくことも必要なようだ。

軍資金の確保を忘れずに

 転職にかかる主な費用は、情報紙・誌の購入費、電話や書類の郵送などにかかる通信費、面接会場までの交通費などだ。IT業界にはスーツ、ネクタイを着ない人が珍しくないが、面接には不可欠。持っていないなら、スーツとネクタイの購入費も確保したほうがよいだろう。人材バンクやエージェントに登録して転職活動の支援を受ける場合、サービス料は基本的に無料だ。

 注意しておきたいのは、現在の勤務先を退職してから転職活動を始める場合。就職が決まるまでの家賃、生活費を貯めておく必要がある。支給される退職金を充てることも可能だが、退職の理由が自己都合だと支給金額はリストラなどの会社都合の50~60%程度が相場だ。失業給付金の給付は、自己都合退職の場合、最短でも4カ月ほどかかる。