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将来,自分で会社を経営したいと考えています。しかし,何から手を付ければよいのか分かりません。仕事が忙しくて,起業するために必要な知識や情報を集める時間も十分に取れません。何か良い方法はあるでしょうか。教えてください。
(コンピュータ・メーカー勤務,コンサルタント/男性・29歳)

A: やる気があるなら,天の利,地の利,人の利を得よ

 私は,成功した起業家たちを数多く見てきました。支援した起業家の数はもっとたくさんいます。かくいう私自身も,自分で事業を起こしました。それらの経験から言えることは,「時間がない」,「経営知識がない」などというのは言い訳に過ぎない,ということです。

 「これぞ」という起業のネタと,やる気さえあれば,起業自体はさほど難しいものではありません。会社設立も金融支援の獲得も,数年前とは比べ物にならないほどラクになりました。会社運営に必要な事務処理も,実際にやってみればそれほど悩むことはありません。本当に起業したいのであれば,それらの知識を得るための時間を作ることなど,大して苦にならないはずです。

 それより,「天・地・人」の3つの利を得ることを考えてください。これらは,自分自身ではどうにもならないことが多いからです。「天の利」とは,タイミングのこと。時の利とも言えます。ビジネスにはタイミングが重要で,時代に早すぎても,遅すぎてもいけません。「地の利」とは,ビジネスを始める場所や事業領域です。

 最も重要なのは最後の「人の利」で,これは自分の力量不足を補ってくれるパートナーや支援者といった周囲の人々のことです。これら3つの利がそろえば,起業の機が熟したといえます。

 もし,あなたが起業のネタ探しで悩んでいるのなら,普段の生活の中で常にアンテナを研ぎ澄ませていることです。社内外の様々な人と会い,話を聞くことです。そうすれば,いずれ「これは行ける!」というネタが見つかります。それまでは,立つべきではありません。自信の持てないネタで無理に起業しても,決してうまくいきません。

奥井 規晶(おくい のりあき)
1959年神奈川県出身。84年に早稲田大学理工学部大学院修士課程修了。日本IBMでSEとして活躍後,ボストン コンサルティング グループに入社。戦略系コンサルタントとして事業/情報戦略,システム再構築,SCMなどのプロジェクトを多数経験。その後,アーサー・D・リトル(ジャパン)のディレクターおよび関連会社のシー・クエンシャル代表取締役を経て,2001年にベリングポイント(元KPMGコンサルティング)代表取締役に就任。2004年4月に独立。現在,インターフュージョンコンサルティング代表取締役会長。経済同友会会員,日本キューバ・シガー教育協会専務理事。