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図 4バイトAS番号を使った経路情報の通知の例 従来の2バイトのAS番号(0~65535)を4バイトに拡張して「0.0~65535.65535」と表現する。4バイトAS対応ルーターが未対応ルーターに経路情報を送るときは,予約されたAS番号であるAS23456を通知。加えて,新たに定義されたNEW_AS_PATH属性で4バイトAS番号を通知する。
図 4バイトAS番号を使った経路情報の通知の例 従来の2バイトのAS番号(0~65535)を4バイトに拡張して「0.0~65535.65535」と表現する。4バイトAS対応ルーターが未対応ルーターに経路情報を送るときは,予約されたAS番号であるAS23456を通知。加えて,新たに定義されたNEW_AS_PATH属性で4バイトAS番号を通知する。
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 4バイトAS番号とは,インターネットを構成するIPネットワークを識別する番号である「AS(auton-omous system)番号」を,従来の2バイトから4バイトに拡張したものである。プロバイダなどの大きなネットワークはAS番号の割り当てを受けており,各プロバイダの基幹ルーター間で,BGP-4と呼ばれるルーティング・プロトコルを使って経路情報を通知する際に使われている。

 現在使われているAS番号は,0~65535という2バイトの値である。2006年11月時点で,約4万1000個が割り振られており,すでに全体の6割以上が消費された状態だ。このペースで消費が続くと,2010~2012年にはAS番号が枯渇すると見られている。これが,4バイトAS番号の仕様開発を進める理由である。インターネット技術の標準化を進めるIETFでは4バイトAS番号の仕様策定を進めており,2007年前半にはRFC標準になる見込みである。

 新たに導入される4バイトAS番号の表現方法は,2バイトずつをピリオドで区切ってそれぞれを10進数表す。つまり,「0.0」から「65535.65535」という値で表現される。プロバイダなどの基幹ルーターが4バイトAS番号を処理するには,ルーターの機能を拡張する必要がある。

 ただし,4バイトAS番号が標準化されても,すべてのプロバイダの基幹ルーターがすぐに4バイトAS番号に対応するとは限らない。そこで問題になるのが,4バイトAS番号に対応済みのルーターと未対応ルーターが通信するケースだ。この場合,対応済みのルーターは,4バイトAS番号の通知用に予約されたAS番号であるAS23456番を未対応ルーターに通知する(図)。加えて,4バイトAS番号情報を「NEW_AS_PATH」という新たに定義された属性情報に格納して送る。未対応ルーターでは4バイトASをすべてAS23456として扱うことになるが,これまでと同様に2バイトでの処理が可能になるわけだ。