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 マイクロソフトは,コミュニケーションとコラボレーションの基盤として,「the 2007 Microsoft Office 2007」と,グループウエア「Exchange Server 2007」を,それぞれ機能強化する。同社は11月から,the 2007 Microsoft Office 2007など関連製品を順次出荷しており,12月末にExchange Server 2007を出荷すると,一通りの製品が出揃う。

 新製品群の特徴は大きく4点ある。(1)時間と場所を問わない情報へのアクセス,(2)様々なコミュニケーション手段を統合した「ユニファイド・コミュニケーション」,(3)部署や業務システムを横断するコラボレーション基盤,(4)コンプライアンス(法令順守)への対応とセキュリティ強化,である(写真1)。

写真1●Exchange Server 2007の4つの強化点

 これらの実現に向けて,マイクロソフトはExchange Server 2007の専用クライアント・ソフト「Outlook 2007(写真2)」を強化した。情報アクセスに関しては,WebブラウザからExchange Server 2007にアクセスする機能「Outlook Web Access(OWA)」を用意している。Webブラウザでありながら,専用のクライアント・ソフトOutlook 2007とほぼ同等のユーザー・インタフェースや操作性を備えている(写真3)。メールにフラグを付ける機能もそのまま利用できる。

写真2●使い勝手が強化されたOutlook 2007

写真3●Webブラウザ用のクライアント「Outlook Web Access」

 新しいOWAを使うと,外出先からセキュリティを保ったまま,社内の文書ファイルへアクセスできる。新版のOWAでは,VPNを使わなくても,Exchange Server 2007だけで社内の文書ファイルを閲覧できる(写真4)。イントラネットのページ上にある,社内のPDFファイルやWordファイルへのリンクをたどって文書の内容を表示する。従来はVPNなどを利用しなければ,リンクをクリックしても文書の内容を表示することはできなかった。さらに,OWAを使っているローカルのパソコンにWordやExcelがインストールされていない場合,Exchange Server 2007がWordファイルなどの内容を自動的にHTML形式に変更してくれる。

写真4●社内にある文書ファイルの閲覧が社外から可能に

電話もファクスもメールもOutlookで

 Exchange 2007では,電子メールを効率的に処理できるようにするために,異なるコミュニケーション手段を統合して利用する「ユニファイド・コミュニケーション」関連の機能強化を施した。

 ガートナー ジャパンによれば,社員が1日に受け取る電子メール数は,1997年は15通だったのに対して,現在は65.8通。電子メールの処理に費やす時間は,2001年時点では1.5時間だったが,現在は3.8時間に増加しているという。増え続けるメールの処理時間をいかに短縮できるかが,業務効率化の鍵になる。

 ユニファイド・コミュニケーションの基本方針は,エンドユーザーの在席情報(プレゼンス情報)と利用しているデバイスの種類に応じて,適切なコミュニケーション手段を選択できるようにする,というもの。Exchange 2007とOutlook 2007を組み合わせると,電子メールやボイスメール,ファクシミリなどで送受信するメッセージを,Outlook 2007上で利用したり管理したりできる。

 例えば社外から電話をかけると,Exchange 2007が利用者宛てにかかってきた電話音声や受信したメール,当日のスケジュールなどを,自動音声で読み上げる。メールを確認するだけでなく,電話操作でメールに返信することも可能だ。

 このほか,Outlook 2007のメール関連機能も増やした。従来からあったメールとメール一覧に加えて,「To Doバー」と呼ぶ日々の仕事リストを管理する領域を設けた(写真5)。To Doバーでは,Outlook 2007に入力済みの今日の予定を表示したり,こなすべき作業の種類や優先度を設定したりする。受信したメールに基づいて効率良く仕事をこなす機能も付加した。受信メールに「今日」,「明日」といったフラグを設定すると,自動的に対応した日付のTo Doバーにメールの件名が表示されるので,処理すべき仕事として覚えやすくする。予定表画面と同時に表示することで,予定もより管理しやすくなった。

写真5●Outlook 2007に追加された「To Doバー」

メールによる情報漏洩を防止

 部署や業務システムを横断するコラボレーション基盤として使えるようにするため,Exchange 2007は,会議のスケジュール調整や会議後の情報共有をスムーズに実行する機能を提供する。Exchange 2007で管理する複数のユーザーの予定を,Outlook 2007上で同時に参照して,会議開催スケジュールの候補を自動的に表示できるほか,メンバーのスケジュールだけでなく,会議室の空き状況も,並べて表示できるようにした。加えて,会議で利用する資料や議題,これまでの決定事項といった情報を会議単位でまとめてWebブラウザで参照できる,「会議ワークスペース」という機能を提供する。

 コンプライアンス(法令順守)への対応とセキュリティ対策については,Exchange 2007に,電子メールの利用ポリシー設定機能を搭載する。メール本文に不適切な表現や機密情報が含まれているかどうかをチェックし,該当するメールを送信者へ自動的に差し戻したり,電子メールの種類に応じて保存期間を設定する。利用ポリシーは電子メールの管理者が,GUIを使って設定・変更可能である。

 モバイル機器のデータ保護機能も用意する。Windowsモバイル搭載の携帯電話を紛失したときに備えて,端末内のデータを手動または自動で消去できる。ユーザーがWebブラウザからExchange 2007にアクセスして消去を実行できるほか,「端末側でパスワードの入力に何回失敗したらデータを消去する」といったポリシーを,管理者が設定しておける。