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図1●Windows Vista上のFirefoxで表示した,WPF/Eを利用したWebページ
図1●Windows Vista上のFirefoxで表示した,WPF/Eを利用したWebページ
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図2●Macintosh上のSafari(左)とFirefox(右)で表示した,WPF/Eを利用したWebページ
図2●Macintosh上のSafari(左)とFirefox(右)で表示した,WPF/Eを利用したWebページ
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 12月4日,WPF/EのCTP(Community Technology Preview)版が公開された。WPF/Eは,Microsoftが開発中の,Webページ用グラフィックス描画エンジンだ。Webページに,HTMLだけでは表現できない様々な動きを提供する。Flash対抗の技術である。

 WPF/Eの「E」は,Everywhereを意味する。.NET Framework 3.0に含まれるWPF(Windows Presentation Foundation)がWindows専用なのに対して,WPF/EはMacintoshやLinuxなどWindows以外でも動作する。2006年12月現在,MicrosoftのWebサイトでは,Windows XP SP2/VistaおよびMac OS X 向けのWPF/E SDKがダウンロード可能だ。

 図1はWindows VistaにインストールしたFirefoxで,WPF/Eを利用したWebページを表示した例である。Internet Explorerだけでなく,Firefoxでも表示可能だ。写真を紙媒体の写真集風に表示するだけでなく,画面右下の紙がめくれているような部分をマウスでドラッグすることで,雑誌のページをめくるように写真を切り替えられる。このようなユーザー・インターフェース(UI)は,WPF/Eが提供する機能を利用したものだ。

 図2は,同じWebページをMacintoshのWebブラウザであるSafariで表示したものである。Windowsのときと同じように表示され,同じように操作可能だ。Macintosh用のFirefoxでも,同じように閲覧可能である。

 WPF/Eを利用したプログラムは,WPFのそれと同様,XAMLと呼ぶXML形式でUI部分を記述する。そして,サンプル・プログラムを見る限り,コード部分はJavaScriptで記述するようだ。この点は,WPFプログラムがC#やVisual Basicといった.NET対応言語で記述されるのと異なる。また,動作するのがWebブラウザ上のみというのも,WPFと異なる。WPFは,Windowsの独立したウインドウを備えた,デスクトップ・アプリケーションも作れる。

 実際に,Microsoftが提供しているWPF/Eのサンプル・プログラムを見ると,WebページのUIに新しい可能性を感じる。それは,いわゆるリッチなUIを,比較的簡単に構築可能だからだ。そして,WPFと異なり,Windowsだけのものではないからである。

 Webページ(Webアプリケーション)は,異なるプラットフォームで共通に使えるというのが,その利点の一つだ。いくら機能が豊富でも,対象プラットフォームを限定してしまうようでは,Webページ用の拡張機能としては選択肢に入れにくい。そういう点でも,Windowsに限定されないWPF/Eは,今後WebページのUIを構成する1つの選択肢になるかもしれない。